2025/7/24 12:07

『作品』興行収入55億2400万円、初登場1位を獲得「日本映画史上最高の数字」

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最新の全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、7月18~20日)で、アニメーション作品『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』(7月18日公開)が初登場1位を獲得した。

7月22日発表の全国週末興行成績ランキングで首位に立った『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は、漫画家・吾峠呼世晴氏が「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載した『鬼滅の刃』の劇場版アニメ最新作。初日から3日間で観客動員384万4000人、興行収入55億2400万円をあげ、日本歴代興行収入1位となる404.3億円を記録した前作『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(2020年)を上回るオープニング成績で、日本映画史上最高の数字となった。

さらに、初日の動員115万人、興収16.5億円という数字、単日成績(7月20日)の動員142万人、興収20.4億円という数字も、日本で公開された映画の最高記録を更新。祝日だった7月21日を含む4日間の累計は動員516万人、興収73億円を叩き出し、他の追随を許さない異次元のロケットスタートを切った。

 この記録について、映画ライターのヒナタカ氏は以下のように語る。

「まさに前人未到、比較対象が『無限列車編』くらいしかない、劇場のスクリーン及び座席数という物理的な面から考えても“現時点のほぼ上限”とさえいえる、とてつもない初動成績です。累計興収はもはや、“前作の404.3億円を超えるかどうか”が焦点となるでしょうが、『無限列車編』は映画館の閑散期といえる10月の上映スタートかつ、映画館に足を運びづらくもあったコロナ禍での公開でした。夏休みシーズンに上映開始となった『無限城編』が『無限列車編』を超える可能性は十分にあります」

 そんな今作は「無限城編」3部作の第1章として公開され、主人公・竈門炭治郎(声優・花江夏樹)たちが鬼舞辻無惨(声優・関俊彦)によって落とされた謎の空間の先、鬼の根城・無限城での最終決戦に身を投じていく……という内容。

 鑑賞済みのSNSユーザーからは「面白かったし大号泣」「映像が綺麗で迫力があって、技術に圧倒された」などと好評だが、一方で「普段あんまり映画館に来ない客層も多いのか、上映中のマナーが気になった」「混みすぎで飲食物を買う時間もなかった」との報告も少なくない。

「155分という上映時間の長さがネックとはいえるものの、実際には動員の妨げにはそれほどならず、むしろ圧倒的なクオリティーの作品をたっぷりと大スクリーンで楽しめるという、“映画館で観るべき”作品のバリューポイントになっているのでは。劇場版の『鬼滅』はテレビアニメの続きであり、『早く観たいファンがいち早く駆けつけている』からこその初動成績ともいえますが、そのファンの数が桁違いです。『無限列車編』は2週目の週末も前週比90%を超える興行記録でしたし、前作の初動記録を超えた今回の『無限城編』もリピーターを獲得しやすく、見ていない人も『みんなが見ているから自分も見たい』という心理になるでしょう」(同)

 なお、前述の通り、『無限城編』は今後、第二章、第三章の公開も待ち構えているだけに、「さらなる『物理的な上限の上限』まで記録を伸ばすこと、日本映画の歴代興収トップ4を『鬼滅』が制覇することも十分にあり得るでしょう」とのこと。

そんな『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』がぶっちぎりの1位に躍り出たことで、前回まで4週連続で首位をキープしていた吉沢亮主演の実写映画『国宝』(6月6日公開)は今回2位に、前回2位発進を遂げていたデヴィッド・コレンスウェット主演の米スーパーヒーロー映画『スーパーマン』(7月11日公開)は3位に順位を下げた。なお、『国宝』は上映開始から46日間で累計興収68億円を突破。まだ2週目の『スーパーマン』は累計興収7億5300万円となっている。

 また、今回のランキングではアニメ映画『遠井さんは青春したい!「バカとスマホとロマンスと」』(7月18日公開)が7位に初登場。同作は2.5次元アイドルグループ・すとぷりのジェルが企画・脚本・キャラクターデザイン・アフレコなどをひとりで手がけるオリジナルショートアニメ動画「遠井さん」シリーズを映画化した学園コメディだ。

 映画版には豊崎愛生や内田雄馬といった人気声優も出演し、すとぷりのリーダー・ななもり。が企画とプロデュースを担当。すとぷりのファンは若年層が中心で、SNS上には友人同士、親子や姉妹で観に行ったなどという書き込みも散見される。7月22日には同映画の公式X(旧Twitter)が「興行収入 1.2億円突破」と報告した。

「まさかの『鬼滅』と同日という公開のタイミングですが、固定ファンの動員が確実に見込める作品ですから、他の作品との兼ね合いとしても、むしろ『ここしかない』選択肢だったのではないでしょうか。アニメとしてのクオリティーを押すタイプの作品ではないものの、序盤はメタフィクション的なギャグを無尽蔵に入れ込み『映画館でみんなで笑いながら見る』魅力に振り切っていますし、ヒットをアニメを多く手がける脚本家・加藤陽一氏が参加したこともあってか、その後は今どきの『動画配信の活動を通じての高校生の青春』を描く物語として、とても真っ当なものに仕上がっていました。しかも、誹謗中傷、デジタルタトゥー、ルッキズムへの言及も真摯で、アニメ『推しの子』にもあったSNS時代のそれぞれの問題を、有名な配信者でありエンターテイナーが提示する姿勢も支持したいです」(同)

一方で、「鑑賞料金が一律1600円で、普段は割引が適用される小中高生にとっては少し割高になってしまうのがネックではあります」とのこと。

「とはいえ、キャラそれぞれが物語開始時点ではお互いにほぼ初対面で、元の動画シリーズを知らなくても楽しめるという、友達や家族を連れて行きやすい間口の広さもあります。『鬼滅』以外で見るアニメ映画の選択肢として、ぜひ候補に加えてほしいですね」(同)

と、サイゾーオンラインが報じた。

『「鬼滅の刃」無限城編』、日本映画史上最高のオープニング成績達成! 映画興行収入ランキングトップ10 | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト『「鬼滅の刃」無限城編』、日本映画史上最高のオープニング成績達成! 映画興行収入ランキングトップ10 | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト

編集者:いまトピ編集部