藤浪晋太郎、フィーバー巻き起こす

MLBマリナーズ傘下3AタコマからDeNAに移籍した藤浪晋太郎が7月26日、日本球界復帰後、初登板した。
2軍のロッテ戦が行われた横須賀スタジアムには、試合30分前の時点で約2500人のファンが訪れるという「藤浪フィーバー」が巻き起こり、最終的な観客動員数は3499人に膨れ上がった。
先発した藤浪はロッテの先頭打者・和田康士朗に152キロの直球(ファウル)、2球目はスプリットで追い込むと、3球目もスプリットでレフトフライに打ち取った。
続く佐藤都志也は初球の154キロ直球でレフトフライ、谷村剛の初球はこの日、最速の156キロ直球で、ライトフライに打ち取った。
わずか5球という試運転を終えた藤浪は、
「久しぶりの実践、久しぶりの日本というところで、いろいろミスもするだろうと思っていた。ミスをしたらそこで考えればいいと思っていましたし、失敗することが悪いことではないので」
桑原義行2軍監督の評価はというと、
「体の出来、投げるボールの球威自体は(1軍で)いける。1軍が救援ですぐ欲しいと言えば、もうゴーサインは出す」
では三浦大輔監督の考えはどうか。
「まず、投げられたことがよかったかなと思う。イニングを伸ばして、内容も見て考えていく」
7月27日の「サンデーモーニング」(TBS系)では、野球解説者の上原浩治氏が、藤浪をこう分析している。
「5球だと判断しづらいですね。日米でボールの違いっていうのもあると思うんですけど、たぶん日本のボールの方が投げやすいので、そこらへんはたぶん、問題ないと思います。あとは実戦ですね。あと何試合か投げて、1軍に上がるのかどうか。やっぱりきちんと結果を残さないことには上がれないと思うので、そこは期待したいですよね」
また、前西武GMの渡辺久信氏は、球団フロントのホンネを代弁した。
「この時期ね、(残り)試合数もそれほど多くないですし、すぐに戦力になってほしい選手を獲るんですよね。ということは、日本の野球にちょっと慣れてる選手、NPBでの経験値がある選手。ビシエドも獲りましたよね。すぐに戦力になってほしいという感じだと思います」
藤浪の次回登板は3月31日のイースタン・西武戦(ベルーナドーム)になるようだが、イースタンの球団関係者からは「藤浪は怖い」という声が聞こえてくる。
「怖いというのは、藤浪の制球力のことでしょう。阪神時代から抜け球が多かったし、藤浪ほどのポテンシャルを持った選手がメジャーで通用しなかったのは、この悪癖を克服できなかったから。160キロ超の剛速球をぶつけられたら、たまりませんからね。イースタンで若手選手を預かる立場の球団関係者からは『藤浪は早く1軍に行ってほしい』と…」
7月26日の試合では、ロッテ打線は1番から5番までズラリと左打者を並べたが、やはり死球の可能性の高い右打者の起用を躊躇したのだろうか。打席で経験を積ませたい右打者がいても、藤浪が登板するなら怖くて使えない、と首脳陣が考えるのも無理はない…。とアサ芸プラスは報じた。
編集者:いまトピ編集部