阿部慎之助、退任か

セ・リーグ2位につけるも、首位・阪神とのゲーム差は12にまで開き、巨人の2年連続優勝は絶望的だが、この体たらくを受け、阿部慎之助監督の進退問題が、球団内で議論されているという。
阿部監督は3年契約の2年目。昨季は就任1年目ながらリーグ優勝を果たし、今季も暫定ながら2位にいることをふまえれば、退任は厳しい判断に思えるが、巨人OB関係者は
「リーグ優勝したが、CSで3位DeNAに下剋上を許し、日本シリーズ進出を逃していますからね。
巨人は『日本一まで果たさないと優勝したことにならない』とまでいわれる伝統チームですから、これは功績にカウントされない」
と語る。
今季も2位とはいえ、3位DeNAとのゲーム差は8月4日時点で0.5しかないといい、それどころか、5位広島ともゲーム差わずか3.5と綱渡り。
「チームはここ最近、絶対的守護神だったライデル・マルティネスが打ち込まれている。
勝てる試合を落とす場面が目立つので、Bクラス転落の可能性すらある。
そうなれば、阿部監督の辞任は避けられないでしょう」(スポーツ紙巨人担当)
不吉なデータもあるようで、巨人の歴代監督が任期途中で退任した年は、ゲーム差を大きく開けて阪神が優勝しているという。
2003年、前年に就任1年目ながら日本一を果たした原辰徳監督は、かの有名な“読売グループ内の人事異動”として、契約を1年残しながら退任。 このとき、優勝した阪神には15.5ゲーム差もの差をつけられ、3位に甘んじたという。
2005年の巨人は、球団史上2番目に順位の低かった5位。この時も優勝は阪神で、25.5ゲームもの差をつけられた堀内恒夫監督は、3年契約の2年目で「敗軍の将、兵を語らず」との言葉を残して去っていったとのこと。
2023年にも、第3次政権を担った原辰徳監督が、契約をあと1年残しながら現在の阿部監督にバトンタッチ。当時の順位は4位で、優勝・日本一に輝いた阪神とのゲーム差は15.5も離れていたという。
「今の阿部監督は、第1次政権の原さんに近い。40代の若い新人監督として前年に優勝していても、結果が悪ければ契約途中でも容赦なく切る。それが巨人というチームなんです」(前出・OB関係者)
さらに阿部監督の足元を危うくしているのが、終身名誉監督・長嶋茂雄さんの逝去だという。
長嶋さんの訃報後、“長嶋チルドレン”の代表である松井秀喜氏が、在住先のニューヨークから即座に帰国。 この時、記者団に対して「長嶋監督と生前に約束したこともあります」「その約束を果たしたいなと思っています」と語っていたが、
「これは“巨人軍監督就任”のことです。生前、長嶋さんは最大の教え子である松井氏の監督就任を、ことあるごとに熱望していたことが伝えられている。
松井氏は固辞し続けていましたが、恩師亡き今、いよいよ“恩返し”に生前の約束を果たす気になったのでしょう」(元スポーツ紙巨人番記者)
という。
もし阿部監督がリーグを独走していれば、来季に松井監督を誕生させる大義名分が立たないが、この体たらくであれば、退任は誰もが納得。球団としては、下手に契約満了までやらせるより、今季限りでの退任として、話題性抜群の“松井監督”を早く誕生させたいというワケだと「週刊実話WEB」が報じている。
編集者:いまトピ編集部