2025/8/6 09:58

『スタバ』を脅かす存在か「うまい、やすい、はやい」コーヒーチェーン店

びっくり

「うまい、やすい、はやい」と言えば吉野家のキャッチコピーだが、この三拍子でコーヒーチェーンの巨人スターバックスの地位を脅かす店がニューヨークに出店した。それが、中国コーヒーチェーン最大手のラッキンである。

 すでに中国ではスターバックスを上回る業績を記録し、巨人を翻弄しているラッキン。インフレによる物価高騰で朝のコーヒーさえ気軽に買えないニューヨークでは「安い1杯」は何よりの魅力だ。母国で迎え撃つスターバックスはライバルの「不気味な」一歩に神経をとがらせる。

ラッキンが6月30日にオープンさせたのは2店。ともにマンハッタンにあり、1号店はニューヨーク大学などの若者が集うイーストビレッジ地区に構えた。

 ラッキンの進出は開店前からニューヨークのメディアの間で話題となっていたが、ラッキン側は、これといったメディア向けの発表をしなかった。グルメ系メディアでさえ、直前まで「開店日は未定」と報じていた。

 開店当日もソーシャルメディアだけで告知し、それを見て走った地元紙の取材にもすぐには応じなかった。

 ニュースメディアよりソーシャルメディアに重きを置く現代的なラッキンの最大の特徴は「100%レジがない」ということだ。

 注文はすべてオンラインで受け付ける。アプリ内で商品を選び、アプリ内で会計を済ませる。決済後にアプリ上に指定の時間が表示され、店に行くと自分の番号の商品がカウンターに置かれており、待つことなく商品を受け取ることができる。

 ファストフードなどは既にオンライン注文を導入しているが、店内での注文、支払いが現在も多い。混雑で顧客が商品を受け取るまでに時間がかかることが、顧客の大きな不満要素になっている。

スターバックスの場合、店内注文の半数以上の店で、注文から商品が提供されるまでに4分以上かかっているという。顧客の感覚では「10分かかることもざら」だ。

 ラッキンは店内レジをすべて排除したことで、混雑をなくし、商品提供の時間を短縮させた。

 筆者はオンライン注文を経験したことがなかったが、ラッキンで体験してみた。

 まずは、店先にあった看板のQRコードでアプリをダウンロード。商品を選んでクレジットカードで決済すると、1分後にできるという表示が現れ、カウンターに行くと、もう商品ができていた。「三拍子」の「はやさ」はそれなりのものだった。

「やすさ」も目をひいた。ラッキンの取材直前に立ち寄ったマクドナルドでは、通常のローストコーヒーが2ドル29セント(約339円)だったが、ラッキンでは1杯1ドル99セント(約295円)の商品が並んでいた。

 ラッキンは店舗業務を簡素化することで価格を抑えている。中国では、スターバックスよりも30%ほど価格が安いとされ、節約志向の顧客マインドをつかんだ。ニューヨークでも割引クーポンを乱発することで価格を下げている。

三拍子の「うまい」は顧客によって好みの違いはあるが、自社焙煎工場を増やすことで品質管理を強化している。とサイゾーオンラインは報じた。

「うまい、やすい、はやい」でスタバを脅かす中国コーヒーチェーン | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト「うまい、やすい、はやい」でスタバを脅かす中国コーヒーチェーン | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト

編集者:いまトピ編集部