斬新な展開『ドラマ』なかなか強気の演出「使う理由がわからない」批判的な声

絵本作家で漫画家のやなせたかしとその妻・小松暢の生涯をモデルにしたNHK連続テレビ小説「あんぱん」。8月28日に放送された第109回で、何とも斬新な展開が視聴者を驚かせた。
ネット上で視聴者がザワついたのは、前日の放送直後から。第108回のラストのことである。詩集がヒットした柳井嵩(北村匠海)のもとに、小学四年生の女の子からファンレターが届く。
ハガキには、詩に感動した旨が綴られ、どんな暮らしをしたらこんな詩が思い浮かぶのかという、子どもらしい好奇心が垣間見られる。そして柳井の家に遊びに行きたいという願望が書かれているのだが…。
「差出人の少女の名前が“中里佳保”とあることでピンときた視聴者も多かったようですが、同ドラマの脚本家である中園ミホ氏がモデルのようです。脚本家が自分のドラマ作品に自分を登場させるなんて、なかなか聞いたことがありませんよね(苦笑)」(ドラマウォッチャー)
そして迎えた、第109回。満を持して登場した佳保を演じているのは、少女時代ののぶ(今田美桜)を演じていた永瀬ゆずなではないか。自分の分身である少女を演じる女優を、ヒロインの幼少期を演じた女優にするとは、なかなか強気の演出である。
佳保は嵩とのぶの住む家を見ると、「家があんまりボロだから」と遠慮がない。この後も麦茶を入れようとするのぶに対し「サイダーないの?」、あんぱんを出されると「私いらない。お客さん来たのに、ケーキとかじゃなくてあんぱん出すんだよ?」と大人をたじたじにさせるのだ。
そんな少女が唯一褒めたのが、机に飾ってある、あんぱんを両手に空を飛ぶおじさんヒーローの絵。見た目はカッコ悪いがどことなく温かみを感じるこの絵を気に入ってくれたのは、のぶ以外では初めてなのだ。
中園氏は実際、幼少期にやなせにファンレターを出しているという。父親を亡くして落ち込んでいる時期にやなせの詩を目にしで勇気づけられ、その後しばらくやなせと文通していたことが明かされている。
ただ、こうした演出にネット上は「少女の強烈キャラクター、よかった」「愛おしく感じた」といった感想の一方、「脚本家の自己顕示欲の強さ…」「のぶの子供時代の子役を使う理由がわからない」と批判的な声も。賛否両論で賑わっていたとアサ芸プラスは報じている。
編集者:いまトピ編集部