最終回『あんぱん』違和感から一転「賛辞が止まない」

26日に最終回を迎えたNHK連続テレビ小説『あんぱん』で、ラストに流れた主題歌の“歌詞”に涙する視聴者が続出している。手術が終わって退院するも嵩(北村匠海)に「うちがおらんなっても…大丈夫?」と尋ね、「今年の桜は、一緒に見れんかもしれんね」とつぶやくのぶ(今田美桜)。
残り少ない命を悟っている様子で、「うちのこの残りの命、嵩さんにあげるきね」と伝える。
しかし5年後、嵩の隣には犬を連れて歩くのぶの姿が。奇跡が起きたのか、のぶは小走りができるほど元気に暮らしており、ラストは2人仲良く並木道を歩き、アンパンマンの雲が浮かぶ空で幕を閉じた。
放送終了後、Xでは「最終回、感動の終わりでした毎日ありがとう」「あんぱん、半年間ありがとうございました!!」と感動や感謝の声で溢れ、「最終回まで素晴らしかったなぁ。あ〜あんぱんロスだ…」「終わってしもうた、、既にあんぱんロス」と余韻に浸る間もなく喪失感に襲われる人が続出。
そんななか、「エンディングで『賜物』の一番好きな歌詞が被さってもう、涙腺崩壊」「最終回の最後に流れる時間が、2人だけの愛溢れる、穏やかで静かなシーンで、野田さんの賜物に涙なみだでした」とバラード&オーケストラバージョンで流れた主題歌『賜物』(RADWIMPS)に感動したとの声が…。
ドラマ放送開始時、「主題歌の雰囲気が全然合ってない!」「めちゃくちゃ違和感ある」「久しぶりに最初から面白い朝ドラなのに、主題歌とオープニング映像が微妙でもったいない」などと辛辣な意見が後を絶たなかった同曲。
最終回では途中から流れ出したが、ラストの2人が並木道を歩いていくシーンの直前からボリュームが上がり、字幕では歌詞も表示された。
それは「時が来ればお返しする命~」「『いらない、あげる』なんて 呆れて 笑われるくらいの 命を生きよう 君と生きよう」などとストーリーをそのままなぞるような歌詞で、「最後に出てきた聞き慣れないメロディは『賜物』のCメロなんだろうか、歌詞がドラマとぴったりで泣けた、、」「この曲、なんかちぐはぐな曲だと思っていたが、2番の歌詞が良い。あんぱん最終回のラストシーンで気が付いた」「最終回にして内容と曲調がバチクソ噛み合ってそれやん! それやがな〜って変な快感が湧いて良い」とハッとした視聴者は少なくないようだ。
「RADWIMPSはあんぱん最後まで知ってたの? ってくらい歌詞がドラマとリンクしてて、最後の歌詞をラストに持ってくる。粋な演出にやられた」「歌詞見ないで曲聴いてる人マジでもったいない。賜物は最高にあんぱんにマッチした曲だよ」と視聴者から賛辞が止まない『賜物』。
筆者もドラマ放送開始時はこの主題歌に違和感があったが、あるとき街中で流れたフルバージョンにハッとした。
ちなみに2番では「絶望でさえ追いつけない 速さで走る君と二人ならば」という歌詞があり、のぶの元夫・次郎(中島歩)が遺した「自分の目で見極め、自分の足で立ち、全力で走れ。絶望に追いつかれない速さで」という言葉とリンクする。
「逆転しない正義」を見つけるまでの軌跡を描いた同ドラマだが、物語に沿う『賜物』の歌詞はある意味ドラマのネタバレのようなもので、テンポの速さとオクターブ移動、映像によって上手く隠されてきたのではないかと今となっては思う。
来週からは『ばけばけ』が始まるが、主題歌『笑ったり転んだり』(ハンバートハンバート)も楽しみだ、とSirabeeが報じた。
編集者:いまトピ編集部