『巨人』裏に滲む限界、容易ではない「最大の敗因」は

これは悪夢ではなく、屈辱だ――。
セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)第2戦、巨人は初回にまさかの5点を先制しながら、その裏であっさり追いつかれ、延長11回、6-7のサヨナラ負け。阿部慎之助監督率いる“新生巨人”の2025年シーズンは、あまりにも劇的かつ後味の悪い形で幕を閉じた。
試合後、阿部監督は「すっげぇ試合だったな。勝たせてあげたかったけど、ホント総力戦で素晴らしい試合だったと思いますし、敗戦の責任は僕にある」と、どこか晴れやかな表情。だが、その言葉の裏に滲むのは、結果への無念と指揮官としての限界だった。
2年連続のCS敗退。相手はまたしてもDeNA。しかも、チームを支え続けてきた“不動の4番”岡本和真が今オフ、メジャー移籍に踏み切れば、これが巨人のユニホーム姿での“ラストゲーム”になる可能性もある。岡本は「今は何も言えない。まずは11月の侍ジャパンに向けて準備したい」とコメントを残したが、その表情はどこか遠くを見ていた。エース・戸郷翔征を先発に送り込んだ阿部采配も裏目。初回から制球を乱し、まさかの5失点。阿部監督は山口寿一オーナーから「続投のお墨付き」をもらっているが、チームの立て直しは容易ではない。
「今季はポジションを固定できなかったことが最大の敗因。阿部監督が理想とする“競争型チーム”は、結局“迷走型チーム”になってしまった」(巨人担当記者)
この秋、巨人再建の第一歩は“コーチ陣の粛清”から始まりそうだ。責任を問われるのは、二岡智宏ヘッド兼打撃コーチ、杉内俊哉投手チーフコーチ、そして原辰徳前監督の腹心・亀井善行打撃コーチの3人。
「二岡はフロントの推薦でヘッドに抜擢された経緯がある。杉内はFA加入時の“終身雇用”が噂されており、簡単には切れない。亀井は原体制からの流れを引き継いでおり、阿部監督も強く出にくい」(球団関係者)
阿部巨人2年目の終幕は、まるで長いトンネルの入り口に立たされたような光景だった。新生ジャイアンツの“のびしろ”は果たしてあるのか、とアサ芸プラスが報じた。
編集者:いまトピ編集部