球団史上初の連続世界一、日本ハム選手(21)は「日本人のドジャースブームが大嫌い」

このままでは、日本球界は「ドーナツの穴」になってしまう。
 メジャーリーグのワールドシリーズは、山本由伸がシリーズ3勝の大活躍。ドジャースがブルージェイズを4勝3敗で下し、球団史上初の連続世界一を達成した。山本は松井秀喜以来、日本人2人目のMVPを獲得。ポストシーズンでは大谷翔平、佐々木朗希も大いに存在感を発揮し、まさに日本連合軍が野球の本場を席巻した。NHKでは第7戦以外は地上波で放送する力の入れようだった。野球がメジャーなスポーツではないヨーロッパでも、ドジャースの優勝が大々的に報じられた。
 一方、日本では12球団一の人気球団たる阪神が日本一奪回を目指し、ソフトバンクと対戦。こちらも野球ファンを盛り上げたが、顕著になった東西格差がある。在京テレビ局関係者が言う。
「東のチームが日本シリーズに出ていないこともありますが、視聴率がね…。西は各試合が20%を超えているのに、東は半分以下、8%台前半でした。試合によっては、東では朝9時頃からのドジャース戦の方が、数字は高かったんじゃないですか」
 スポーツ紙デスクもこれに同意して、
「西は阪神戦が一面のところが多く、東は大谷や山本のドジャースばかり。完全な二極化が進んでいますね。最近では経費を節減するために、東西の一面を同じにする社が多いだけに、別々に作るとなると、制作費がかさむことになります」
 幸か不幸か、日本シリーズは第5戦で終了。マスコミ各社は堂々とメジャーリーグの第6戦、7戦を報道できることになった。前出の在京テレビ局関係者は、
「昨年は日本シリーズの裏でフジテレビがワールドシリーズの録画を放送して、取材パスをNPBから取り上げられる大騒動になり、公正取引委員会まで出てきましたね。今回は堂々と時間を割けました」
 ただ、今回のような傾向が続けば、プロ野球の空洞化に拍車がかかるのは確実。さる人気球団のOBは、
「今オフ、村上宗隆や岡本和真がメジャーに行きますよね。そして近い将来、阪神の佐藤輝明らもメジャー行きを狙っている。このままじゃ、日本はピンチですよ」
 日本ハムの達孝太のように、ドジャースの日本人選手ブームに懐疑的な意見を持つ者はいる。
「本音を言えば、ブルージェイズに勝ってほしかったですけど。なんかもう、日本人のあのドジャースブームが自分、大嫌いっす。ドジャースしか見てないじゃないですか。他チームの選手の名前を言っても全然わからないんで」
 とはいえ、高額な年俸をもらい、野球の本場で活躍するのは選手の夢、と考えるのが普通の反応だ。今季の傾向を一過性のものととらえず、球界全体で取り組まなければ、日本のプロ野球はローカルスポーツになりかねない、とアサ芸プラスが報じている。
編集者:いまトピ編集部

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