『プライオリティ・パス(PP)』改悪、ユーザー離れが加速

かつて「空港で優雅に一杯」の象徴だったプライオリティ・パス(PP)がここ最近、相次ぐ改定…いや、「改悪」に見舞われている。
とりわけ衝撃を与えたのは、クレディセゾンが2025年10月末で、一部カードの新規申し込みに限り無制限でラウンジを利用できる「プレステージ会員」の提供を終了し、以降は1回ごとに35ドルがかかる、有料の「スタンダード会員」へ移行すると発表したことだ。
さらに楽天プレミアムカード付帯のPPも2025年に入り、従来は無制限だったラウンジ利用が「年5回まで」に制限されることが決まり、ユーザー離れが加速している。背景には世界的な利用者増による混雑とコスト高があるとれ、PPはかつての特別感を失いつつある。
こうした流れの中で、PPの魅力に翳りを感じた旅行好きが新たに目を向けているのが、アパホテルの会員制度「アパステイヤーズクラブカード・プラチナ」(年会費2万円)である。一定の宿泊実績を積む「アパ修行」を経てインビテーション制で取得できるカードで、こちらにもPPが付帯する。
とはいえ「修行」の道は平坦ではない。プラチナカード取得には年間20泊が必要で、宿泊費は場所や時期によって変動するものの、1泊7000円から1万円と見積もれば、合計14万円から20万円前後の出費となる。
「PP以外にも朝食無料や部屋のアップグレードなど、旅行者には嬉しい特典が多いんです。それにアパは、前もって予約するより公式アプリで当日16時以降に予約した方が安くなります。PPの無制限特典がなくなった今は、年会費を払うだけでなく、宿泊して実績を残す価値があると感じるようになりました」(30代男性)
SNSでも〈PP改悪でアパ修行に切り替えた〉〈どうせ泊まるならステータスを得たい〉といった感想が目立つ。
出張族のみならず、地方遠征や推し活で宿泊機会が多い層にも浸透しており、「ホテル滞在が資産になる」感覚が人気の背景にある。PPが特別待遇の証だった時代は終わり、「積み上げ型の特典」こそが新たなステータスの象徴になりつつあるのだ。とアサ芸プラスは報じた。
編集者:いまトピ編集部
