ツアーに本格参戦した2019年から、毎年勝利を挙げてきた稲見萌寧。23年シーズンは1勝に終わったが、その勝利で米ツアーの出場権を得た。今年2月、米ツアーで2試合を終えて一時帰国したときにインタビューを行い、“今”に迫った。


圧倒的な強さを見せていた20-21年シーズン、稲見の練習量の多さに注目が集まったが、それは今でも変わらない。ただし、その量は、昔ほどでないという。

「以前は毎日10時間やっていましたが、最近は3時間の日もあるし5時間の日もあります。もちろん1日10時間練習する日もあります。練習ができない日があると、何となく気分が優れなかったんですが、最近は1日くらいやらなくても大丈夫になりました(笑)」

とはいえ、基本的に練習をしない日はないという。「だって1日でもやらないと、取り戻すのに時間がかかってしまいますからね。オフも3日旅行に行くとかはなくて、半日で十分なんです」

だから彼女にオフはない。練習ができない状況にならない限り、クラブを置くことはないという。毎日がゴルフ漬けで苦しくなることはないのか? そんな質問を彼女にぶつけたら、こんな答えが返ってきた。

「プロゴルファーにとってゴルフは仕事ですからね。だから一生懸命やるし、結果も出さないと。好きなことを仕事にしていますが、完全に仕事だと割り切っています。練習に対してストレスを感じることはないです」

プロとして人前でプレーをする以上、ぶざまな姿は見せられない。また、多くの人に感動を与えなければいけないという強い使命感があるのだろう。米ツアー参戦にあたっても、「“未知の世界”を存分に楽しみたい」と話していたが、一戦一戦何かを吸収し、成長していく姿が目に浮かぶ。さらにスケールアップした“ニュー稲見萌寧”が見られる日が近いかもしれない。


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