ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか？ ベストスコア「67」、ホームコースのハンディキャップ「0」を誇る元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。


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【注目ポイント】
ブリヂストンスポーツは『B3 MAX』ドライバーを2024年4月5日に発売。『B3 MAX』は、9.5度と10.5度の2種類があり、『B3 MAX D』というドローバイアスが入った合計3本が同時発売です。

この3本、ボディは共用で全く同じ。しかし、後方についているウェイトの素材と重量、内部の重量配分などが異なります。実に興味深いです。今回は、1本ずつ違うドライバーとして試打をすることにしました。

『B3 MAX』のコピーは、“直進MAXで、飛びMAXへ。”です。直進性の優秀さと、飛距離性能の高さを強調したコピーは、わかりやすいです。テクノロジーで注目したのは、「バイティングフェース」。「スリップレスバイトミーリング」を施したフェースは、ボールをスリップさせないことでスピン量を最適化する効果があります。

「カーボンモノコックボディ」は、骨組みなしのカーボン繊維で、クラウンからソールまで一体構造で作られています。ブレずに真っ直ぐ飛ばす性能を高めるようです。それにプラスして、軽量化が出来た分の40グラム越えの重量を適切に配分したことで、ミスヒットに強くなる寛容性がアップしたとのこと。また、シャフトは、「VANQUISH BS40 for MAX」という軽量の専用シャフトになっています。

『B3 MAX』は、なかなかの高性能だと期待させます。昨年発売した『B1 ST』『B2 HT』ドライバーはツアーモデル。一方の『B3 MAX』は一般のゴルファー向けの使いやすいモデル。そう考えると、益々打つのが楽しみになってきます。

試打した日は、快晴で、気温は8℃〜22℃。微風でした。クラブは、『B3 MAX』の10.5度 シャフトのフレックスはSR。使用したボールは、使い慣れていて、クラブの特徴に集中できる『TOUR B X』です。『B3 MAX』の10.5度は、どんなゴルファーに合っているのか？　意識をしながら試打をしました。


【打感・打ち応え】
『B3 MAX』10.5度の打音ですが、音量はちょうど良い大きさです。音質は、濡れた鞭系で残響が美しくシャープな音質です。打ち応えは、軽めですがしっかりしています。手応えはやや鈍感です。


【弾道・球筋・スピン性能】
『B3 MAX』10.5度の弾道は、高めの高弾道です。ややドローが得意なドライバーで、打ちやすく出来ています。ややつかまる挙動はありますが、つかまりすぎず、同じボールを連続して打ちやすいドライバーです。やや低スピンな強いボールが出ます。


【飛距離性能】
『B3 MAX』10.5度の試打ラウンドの平均飛距離は220ヤードでした。最高飛距離のホールは225ヤード。数字は物足りない感じがしますが、かなり飛びます。高弾道で、ほとんどランがなかった上で、この飛距離なのです。


【ロマン派ゴルフ作家語る】
『B3 MAX』10.5度は、ヘッドスピード40m/sでも楽々打てるやさしいドライバーです。高いボールをなかなか打てない人でも、自然と高弾道が打ててしまうドライバーに仕上がっています。

やさしい、と感じたのは二点です。一つは、ややボールをとらえる挙動をするので、軽めのドローが打ちやすいこと。スライスで苦労しているゴルファーを助けてくれます。もう一つは、驚異的とも言えるほどミスヒットに強いことです。特にフェースのトゥ側のミスヒットは飛距離もほとんど落ちませんし、方向性も大きくはブレないのです。

とにかくハイボールで飛ばしたいというゴルファーに『B3 MAX』10.5度はオススメです。『B3 MAX』10.5度の特徴として、クラウンの曲面の頂点が上手に出来ていて、アドレスビューでのフェースの向きやヘッドの座りなどでも癖がなく、本格的だと思います。ヘッドが大きく見える工夫などは安心感につながりますが、その他にも細かな部分で、見た目が本格的なドライバーになるように作られています。

『B3 MAX』10.5度は、コピーのように方向も、飛距離もMAXを体験させてくれる可能性があるドライバーです。とにかく、手に取って打ってみて欲しいと思いました。僕の勝手なイメージですが、ゴルフ好きのオールドゴルファーが、最後のドライバーとして相棒に選ぶ1本として『B3 MAX』10.5度が似合います。ちょうどいいやさしさで、方向性良し、飛距離良し、というのが、『B3 MAX』10.5度なのです。


【試打ギアスペック】
『B3 MAX』10.5度

ヘッド素材 熱圧成型CFRP+タングステンウェイト
フェース素材 64L-4Vチタン合金
ヘッド体積 460cc
ロフト 10.5度
ライ角 59度
シャフト VANQUISH BS40 for MAX （SR）
長さ 45.5インチ


【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」

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