長野県根羽村の杉の間伐材でできた「木の糸」という糸状の素材と、長野県飯綱町のリンゴの搾りかすを使った「りんごレザー」を用いたジャケットを根羽村森林組合などが開発した。地域資源の活用促進のため今後、ネット販売をしたり都内のアンテナショップで紹介したりする。

 昨年末に開かれた循環型経済について考えるシンポジウムで同組合が、りんごレザーなど服飾雑貨の開発・販売を手がける「SORENA」(ソレナ、長野市)と交流したのをきっかけに、今回の新製品が誕生することになった。

 ジャケットには木の糸が25%ほど使用され、ボタンの部分にりんごレザーが用いられている。男性用Lサイズは8万5800円(税込み)で、女性用も販売していく。オーダーメイドも可能だという。

 県庁で17日にあったお披露目の場で、組合の岩見義明参与は「根羽の杉の色を生かしていきたい」。ソレナの伊藤優里社長は「ボタンはシンプルながら、ジャケットの自然の風合いにあったものになった」と話していた。

 ジャケットは岩見参与が起業した木糸製品の販売をするグリーンベネフィット(根羽村)のHPなどで6月以降に販売する。(遠藤和希)