香川県と徳島県は20日、両県に拠点を持つ2社と、両県産のスギやヒノキの利用促進を目指した4者協定を締結した。県域をまたいだ同様の協定の締結は全国で初めて。

 参加したのは、両県のほか、香川県丸亀市に本社を置く「大倉工業」と徳島県小松島市にグループ企業がある「ナイス」(横浜市)。

 協定は、香川県産ヒノキと徳島県産スギを組み合わせた建築材を製造・販売することで、両県産の木材の需要を高めることを目指す。建築物での木材の利用促進について定めた法律に基づくものだという。

 この日、香川県庁に4者の代表者が集まり、協定書の締結式が開かれた。大倉工業の神田進社長は「先進的なモデル事業として、両県産の木材の価値創造や地域の魅力発信に取り組んでいきたい」とあいさつした。

 報道陣の取材に応じた徳島県の後藤田正純知事は「都道府県がしのぎを削る中で、両県が連携し、良いもの、良いことを一緒に発信できるのは新しい取り組みだ。行政としてできることを、たくさんしてまいりたい」と語った。(山田健悟)