青森県外ケ浜町の陸奥湾沖合で、ザトウクジラとみられるクジラ1頭を3日夕、地元のボランティアガイドが確認した。陸奥湾で見られるのは珍しいという。

 「むつ湾フェリー」(外ケ浜町)でイルカウォッチングのボランティアガイドをしている青森市の三宅聡至さん(49)が、同町の海岸から2〜3キロ沖合を望遠撮影。ザトウクジラの特徴である角張った背びれの形や、背中を丸めて潜る様子が確認できたという。

 三宅さんは2017年からガイドを始め、青森県営浅虫水族館外部評価委員も務める。陸奥湾での確認は20年6月以来2度目という。ザトウクジラは体長十数メートルで、カムチャツカ半島付近で夏を過ごし、冬季に奄美や沖縄海域に南下してくるとされる。日本鯨類研究所(東京都)は「(一般論として)温暖化による海水温の上昇が影響している可能性はあるが、詳しくはわからない」としている。(滝沢隆史)