スクーデリア・フェラーリは4月24日、アメリカの電機メーカーであるHP(HP Inc.)との複数年にわたるタイトルパートナーシップを発表した。

 これにより、現地時間5月3〜5日にアメリカ・フロリダ州で開催される2024年F1第6戦マイアミGPより、フェラーリのF1マシンにはブルーのHPのロゴが掲示される。また、この新たなパートナー獲得により、同チームは『スクーデリア・フェラーリHP』というチーム名称へと変わった。

 フェラーリとHPは、今回のタイトルパートナーシップの一環として、アダプティブPCやデバイス、会議テクノロジー、プリンターなど、HPが手がける高性能製品やサービスを活用し、スクーデリア・フェラーリHP、フェラーリのサポートを得てF1アカデミーを戦うマヤ・ウィーグ、そしてスクーデリア・フェラーリ・Eスポーツチームのトレーニングの精度とパフォーマンスの大幅向上に取り組むほか、戦略的な意思決定を最適化することができるとしている。

 スクーデリア・フェラーリとHPとのパートナーシップ発表にあたり、フェラーリ社のベネデット・ビーニャ最高経営責任者(CEO)は「私たちの創業者は、進歩への絶え間ない意志を私たちに伝えた」とコメント。

「フェラーリの創業者は、常に前進し続けるという意志を私たちに託した。この意志から、私たちは公道とサーキットで革新を遂げ、カーボンニュートラルから若い世代の教育まで、持続可能な未来へのコミットメントを続けている。そしてHPは、フェラーリと同じ価値観を持つ理想的なパートナーだ。我々はこのコラボレーションの始まりにより、新たなチャンスとチャレンジにともに立ち向かうことを楽しみにしている」

「テクノロジー、パフォーマンス、そして卓越した職人技が未来を牽引するなか、HPとフェラーリのパートナーシップは自然な流れだ。両ブランドは、時代の試練に耐えてきた豊かな歴史の上に成り立っている。このユニークなコラボレーションを通じて、我々はまた、新たなオーディエンスにリーチし、ビジネスの成長を促進し、共通の顧客と地域社会のために永続的なインパクトを生み出す機会を得た。我々はともに、レースというグローバルな舞台を活用し、持続可能なイノベーションを加速させていく」

 先述のとおり、HPとのタイトルパートナーシップ締結により、スクーデリア・フェラーリは『スクーデリア・フェラーリHP』へとチーム名称を一新する。今季のマシン『SF-24』やレーシングスーツなどにHPのロゴが掲示されるほか、フェラーリのサポートを得てF1アカデミーを戦うマヤ・ウィーグのマシン、そしてスクーデリア・フェラーリ・EスポーツチームにもHPのチームロゴが入ることになる。

 また、フェラーリからはHPのロゴが入った車両やレーシングスーツのイメージカットも一部公開されたが、その全容は、マイアミGP用のスペシャルリバリーとともに後日改めてお披露目される予定だ。発表の際にはフェラーリのビーニャCEO、HPのエンリケ・ロレスCEO、チーム代表のフレデリック・バスール、そしてシャルル・ルクレール、カルロス・サインツが登壇するとしている。

 同チームは、フェラーリ社の北米上陸70周年を記念し、2種類のブルーを取り入れたスペシャルカラーリングを施したSF-24を走らせることを発表しているが、マイアミGP専用リバリーのお披露目は、より一層注目を集めることになりそうだ。