29日、有明アリーナで『Yogibo presents RIZIN.46』が開催。榊原信行CEOがブーイングが起きた試合を一喝した。

 この日の第5試合では“ブラックパンサー”ベイノアvs.井上雄策が行われ、米AKAで1年間修行をしてきたベイノアが43万人登録者数を誇る格闘系Youtuberの井上を相手に何を見せてくれるのか注目されていたが、蓋を開けてみればグラウンドの攻防もなくリングを回ってほぼ打ち合わず。これには会場から大ブーイングが飛ぶも、ベイノアは「(ブーイングは)アメリカンでしたね。RIZINに新たな風を吹かせたなと思ってます。『聞き間違いかな?』と思いましたけど、どっちが変わっちゃったのかな?日本が変わったのか僕が変わったのかってのはありますけど、自分を貫いてやっていくだけですよ。押忍」と全く反省した様子はない。

 これに榊原CEOは「ベイノア選手と井上は、今のままだったら2度と使わないです。何をしに来たのかな?と思って。1年アメリカ行って試合から離れて勝ちたかった?僕らルールミーティングで言うんですけど、勝った負けたじゃなくて最後の1分1秒まで一本・KOを狙えと。僕らは勝ち負けはこだわらないプロモーションだって口酸っぱく言ってるのに。僕は競技者じゃないのでわからないですけど、お客さんのブーイングは聞こえてると思うんですよ。桜庭を目指して、桜庭に触発された井上選手であるなら、桜庭はあんな試合をしないと僕は思いますね。リングの中にいるときリングの外にいる自分が今何をすべきかってことを常に桜庭なんかは意識して、『もっと行け!』ってもう1人の自分が言うんだってPRIDEの時代から言ってた人だから。3Rずーっとぐるぐる回る展開を見せられて、ファンの人たちもそう思ったと思いますし、プロモーターも、ああいう作品しか作れないのであれば2度と出番はないなと。この場で宣告したいとそう思ってます。RIZINに上がってきた以上は魅せる試合をやってほしい」と公開説教。

 しかし興行としては日本初のベア・ナックルルールや、鈴木千裕のスカ勝ち防衛などで大盛りあがりに。今後6月代々木大会では『堀口vsペティス、アーチュレッタvsクレベル』、7月さいたまスーパーアリーナ大会では未来vs平本も決まっており、その他のカードもゴールデンウィーク明けに発表があるとのことだ。
 最後に榊原CEOは「皆が見たいのはもちろんタイトルマッチ。タイトルを獲る、失うってこと、そこに勝負論が生まれる。1つの装置としてタイトルマッチとか、RIZINの中の最強・最高峰を決めるっていう1つのトリガーになってるんだと思いますけど、実はみんなが見たいものってそれだけじゃないじゃないですか?ホントに皆が見たいと思って、これは無茶苦茶勝負論がある、ただ実力測定でどっちがナンバーワンか決定するっていう、ナンバーワンを決めるのか、オンリーワンを決めるのか。いろいろな角度で皆がその試合に乗っかれる試合を、格闘技ってそういう意味で色んな角度でマッチアップ、マッチメイク、ストーリーメイクが出来ると思うんで、そこは期待していただけたら良いかなと思います」と期待を煽った。