愛猫が喜んでくれるかな?と思ってグッズを買ったけれど、ぜんぜん使ってくれないし見向きもしない…というのは猫を飼っているお家ではよくあること。代わりに身近にある些細なものを好んで使うことも少なくありません。

キジ白猫のつくねちゃんは、最近、ビール缶のパッケージに身を包むのがマイブーム。まるで腹巻きのように着用したまま仰向けに寝転がっている姿が可愛らしいと、SNSで話題で大きな注目を集めています。

お腹のあたりにビールパックが挟まったままの状態で、グーンと両手両足を伸ばしてへそ天しているつくねちゃん。パックに体がハマって抜け出せなくなったのか、それとも気に入ってそのままにしているのか、ぼんやりとした表情からは何を考えているのか読み取れませんが、少なくとも嫌がっているようには見えません。むしろ「この姿を見よ!!」と自慢しているかのような堂々した寛ぎっぷりに魅入ってしまいそうになる光景です。

それにしてもこの猫ちゃん。
一体なぜこのようなシチュエーションになってしまったのでしょうか。

飼い主の猫目(@nekomeyome)さんに話を聞いてみると、以前はビールパックに無関心だったというつくねちゃん。ところが徐々に興味を示すようになり、ある時、繋ぎ目部分を外したりして遊んでいる拍子に体がハマってしまったことがあったと言います。その出来事をきっかけに、ビールパックへと頭を突っ込むようになり、最近では体まで入り込んで「着る」ようになったのだそう。

この日も頭からビールパックに潜り込んでいったそうですが、仰向けになったまま得意げにしていたのは今回が初めてのこと。目撃当時の状況について「ペット用の服はすぐ噛み千切るのにどうして…という思いでした。」と、複雑な心境を振り返ってくれました。

この後、約2分間、同じポーズでずっと転がっていたつくねちゃん。しかし飼い主さんによるカメラのシャッター音が気に障ったのか、プイッとそっぽを向いてから、ヘビが水面を泳ぐような動きでパックからにょろりと出るようにビールパックを脱ぎてたのだとか。

ビールパックを華麗に着こなしていたつくねちゃんは、6歳の女の子。神経質な性格でストレスを感じると毛をむしってしまうため、飼い主さんとしては予防服を着せたいけれど、噛む・ちぎる・破るの激しい抵抗をしてくる一筋縄ではいかない猫ちゃん。普段は買ってきた猫用おもちゃよりも、梱包材やビールパックなど、本来の用途とは違うもので遊ぶことを好んでいるそうです。

今のお家にやってきたのは、まだ生後1ヶ月くらいの子猫だった時のこと。その頃、ちょうど先代猫を看取った直後だったという飼い主さん。倉庫に住み着いた野良猫が子を産み、対処に困っていたお隣さんから「猫が居なくて寂しいだろうからあげる」と、押し付けられたのを受け入れる形で家族として迎え入れることにしたのだとか。

そんなつくねちゃん。今では飼い主さんにとってどのような存在なのか聞いてみると、「空気や水のように無いと生きていけない訳じゃないけれど、無いときっと物足りない存在です。」と述べたうえで、「猫以外で例えるならば、食事の選択肢から好物が無くなるような感じですかね。わたしならカレー。つまり、猫はカレーなのかも…?」と、ユーモアたっぷりな言い回しでつくねちゃんの魅力を語ってくれました。