日本サッカー協会(JFA)は4日、パリ五輪アジア最終予選に臨むメンバー23人を発表した。海外組は5人のみで、国内組が中心。大岩剛監督は、3月の親善試合と同じく決まった主将を据えない中「ラッキーボーイ」の出現に期待した。

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 これまでにない厳しい環境で、8大会連続の五輪行き切符獲得を目指す。大岩監督は、招集メンバーのキーマンを問われると「一試合一試合の中でキープレーヤーが出てきてほしいし、大会が進むにつれラッキーボーイやチームを前進させてくれる選手が出てきてくれることを望んでいる」と期待した。

 特別な星、勢いを求めたくなる状況だ。選手の招集に拘束力がある「国際マッチデー」期間外のため、GK鈴木彩艶(シントトロイデン)、FW鈴木唯人(ブレンビー)ら、主力の一部は招集できず。さらに、A代表のアジア・カップが昨年9月から今年1月にずれたあおりで、異例の4月開幕となり、頼みのJリーグもシーズン真っただ中。各クラブから3人の上限があり、3月の親善試合では選ばれたDFバングーナガンデ佳史扶(FC東京)も選外となった。

 だからこそ、精神面も重要となる。逆転選出となったFW内野に対しては「姿勢、プレーの内容、パーソナリティー、いろんなものを考慮した」と説明。暑い中東の地で中2日の過密日程。互いに信頼し、結束する力が、勝負を左右する。

 アジアの出場枠は3・5。最低でも準決勝進出が必要となる上、1次リーグから中国、UAE、韓国という手ごわい相手が待ち受ける。「厳しい戦いになるのは間違いない」と大岩監督。パリの灯を見るための最後の関門へ飛び立つ。