ボクシングWBAスーパーフライ級王者の井岡一翔(35)=志成=がIBF同級王者フェルナンド・マルティネス(32)=アルゼンチン=と世界2団体統一戦を行うことで基本合意したと、米専門サイトのボクシングシーンが5日に伝えた。7月の第1週に日本国内で開催されるという。戦績は井岡31勝(16KO)2敗1分け、マルティネス16戦全勝(9KO)。

 マルティネスはIBF同級王座を9度防衛したアンカハス(フィリピン)に勝って王座を獲得し、再戦でも名王者を退けた実力者。WBO王者の田中恒成(畑中)も対戦したい相手として名前を挙げていたが、まずはWBA王者との統一戦を選択した形だ。

 井岡はかねて同級の第一人者とされるWBC王者エストラダ(メキシコ)との対戦を希望していた。だが、エストラダが世界2階級制覇王者ジェシー・ロドリゲス(米国、帝拳)と6月29日に対戦することが決定したため目標をIBF王者へシフトしていた。

 井岡はWBO王者だった2021年に予定していた当時のIBF王者アンカハスとの統一戦がコロナ禍で中止され、22年には当時のWBA王者フランコ(米国)と対戦したが引き分け。マルティネスに勝って世界2団体を統一すれば3度目のチャレンジでの悲願達成となる。

 これでスーパーフライ級は1週間あまりで主要4団体のうち3団体のタイトルマッチが開催されることになった。井岡陣営によるとエストラダ、ロドリゲスの両者とも次戦に勝てば井岡戦に前向きだといい、世界3団体統一についても道が開けてきている。