J1・FC東京のGK波多野豪(25)が10日、東京Vとの東京ダービー(13日・味スタ)に向け並々ならぬ思いを語った。青赤育ちの守護神は味スタを「Mi Caca」(スペイン語でわが家)と呼ぶ。今回は敵地戦となるが、サポーターの思いを背負って負けられない一戦に挑む。

 青と赤か、緑か。互いのプライドを懸けた戦いが幕を開ける。この日、小平グラウンドにはサポーターが「ヴェルディだけには負けられない」の横断幕を掲出された。

 その中で行われた練習後に取材に応じた波多野は、既に臨戦態勢に入っていた。

 「僕もこの試合の重要さは誰よりも分かっている。本当に負けられない相手だし、次はアウェー扱いですけど、ホームだと思っている。どちらがふさわしいか。オレたちの家だともう一度証明したいし、分からせたい」

 FC東京U―15むさしから青赤を着てきたからこそ、細胞レベルにこの一戦の価値が組み込まれている。

 「試合だけど、お互いのプライドもある。ほかの試合とは別物なので、サポーターの思いも背負って本当に勝ちにいかないといけない。そう教わってきたので」

 期限付き移籍していたJ2長崎から今季東京への復帰が決まったときから「意識してきた」一戦だ。その背に東京サポーターからの声援を受け、ゴールマウスを守る。東京Vの前に青赤の守護神が立ちはだかる。