ドジャース・大谷翔平選手の通訳だった水原一平容疑者は12日(日本時間13日)、銀行詐欺容疑で米カリフォルニア州ロサンゼルスの連邦地裁に足かせを装着されて出廷。保釈金2万5000ドル(約380万円)で保釈が認められた。米複数メディアによれば、ギャンブル依存症の治療と大谷との接触禁止を命じられた。パスポートは没収され、カリフォルニア州の中心部を離れることは許されない。

 同容疑者はスポーツの違法賭博で約4000万ドル(約61億2000万円)の負けを抱え、大谷の銀行口座から少なくとも1600万ドル(約24億5000万円)を違法ブックメーカーに不正送金したとされる。

 水原容疑者にとって最後の望みが断たれたのは、ソウルでの夜だったようだ。ドジャースが3月21日に開幕第2戦(対パドレス)を戦った直後、同容疑者はドジャースのクラブハウスで「自分はギャンブル依存症だ。多額の借金を大谷翔平に肩代わりしてもらった」と説明。だがその深夜にホテルで大谷から問い詰められ、スーパースターの銀行口座から巨額の金を盗んだと白状したという。

 13日の米紙ニューヨーク・タイムズによれば、その場面で同容疑者は「クラブハウスで話したように、翔平が僕の借金を肩代わりしたことにしてくれないか?」と頼み込んだという。だが、大谷はこれを拒否し、即バレロ代理人に連絡を取ったという。この瞬間、足かせをはめられて法廷に引きずり出されることは確定していたことになる。