◇16日 阪神1―1巨人(甲子園)

 今年初となった甲子園での「伝統の一戦」は、9回終了後に降雨コールドで引き分けた。試合後、巨人・阿部慎之助監督は「ミスも出て負けなかったのが大きいかなと思います。完全な負けゲームだけど」と語った。終盤、何とか踏ん張れたのは良かった。でも、強く反省をしなければいけない試合ではあった。

 大きなポイントとなったのは1―0で迎えた7回の守りだ。挟殺プレーでミスが出た。1死二塁から木浪を投ゴロに打ち取った山崎伊は、飛び出した二塁走者・植田を追いかけ、三塁の坂本へ。坂本は少し追いかけてから二塁へ投げた。二塁に到達しようとしていた木浪も含めてアウトにしようとしたのだが、植田はターンして三塁へ。結果的にオールセーフの二、三塁となり、続く代打・糸原の犠飛で追いつかれてしまった。

 「伊織に申し訳ない。ジャッジミスです」と坂本。阿部監督は「次の走者を(二塁で)アウトにしようとした。だけど状況判断だよな。とにかくアウトカウントを増やす場面だったし、2、3点勝っていればいいけど、そういう状況判断ができなかった」と指摘。これが痛い失点を招いた。

 指揮官は「敵地でやるときは細かいミスが命取りになる。まあどこでやっても一緒だけど。もう一回、気を引き締めて、明日に期待しようと思います」と引き締めた。反省を胸に刻み、また次に向かう。