◇17日 フローラS追い切り(美浦トレセン)

 引っ張り切りで迎えた残り100メートル、軽く気合をつけられただけで、クリスマスパレードはため込んでいだエネルギーを解放した。併せていたニヴェールアン(3歳未勝利)を、あっという間に突き放し、2馬身先着すると、フィニッシュラインを過ぎてからも勢い十分のまま流した。

 序盤はゆったりと入ったが加藤士師は「理想通りの調教ができました。あまり速くならないようにと考えていたので」と満足していた。レースでは長くいい脚を使うタイプの感じだが、この日の追い切りは抜群の瞬発力を披露する形に。師は「見ていて(ラップが)遅いと思ったけど時計的には文句がないですね。手綱を放したら走りにバネがあり、今回はすごく楽しみ」と重賞初挑戦を前に期待を膨らませた。

 ここまで460キロ台の半ばで出走をさせてきたが「今回は458から459キロを維持している感じですね。これ以上は減らさないようにキープしていきたい」と話した。調教の動きと合わせて考えると、かなり仕上がってきた様子だ。

 東京コースは今回が初参戦。デビュー直後から距離が延びてこそのタイプで、春の最大目標はオークスと狙いを定めてきた。「あれくらいコントロールが利くのは大事。ここを勝ってくれれば、本番が楽しみ」とにっこり。14日の皐月賞は同厩舎のコスモキュランダが2着惜敗。厩舎に吹く追い風を味方に、今度はクリスマスパレードがオークスチケットをもぎ取る。