来店時にスタッフが全員に口頭で駐車確認を行うも、中にはウソをつく客も

 日本の国民食とも言われ、そのおいしさと手頃な値段から老若男女問わずファンの多いラーメン。人気のラーメン店には長蛇の列ができる光景も珍しくないが、列への割り込みや路上駐車など、時にはトラブルとなることも……。圧倒的なボリュームで注目を集める二郎系ラーメンの人気店が徹底する無断駐車対策が、ネット上で賛否両論を呼んでいる。長年近隣コンビニへの無断駐車問題に頭を悩ませてきたという千葉・津田沼のラーメン店「夢を語れ千葉」の店主に経緯を聞いた。

「セブンイレブンに駐車された方がいたためこの時間をもちまして営業を終了させていただきます」

 今月18日の午後9時50分頃、「夢を語れ千葉」の公式SNSアカウントが近隣コンビニへの無断駐車を受け営業時間中の店じまいを通告。同店の夜の営業時間は午後10時までで、以前から無断駐車が発覚した際には営業時間中であっても店を閉めるという対策を徹底しているという。

 ネット上では「駐車違反というルールを破る客がいた瞬間に店を閉める潔さ。好感しかない」「ルール・モラルを守れないバカ客のせいで方々に迷惑の掛かる良い例」「店に対して文句言ってる人多いけど、責められるべきはモラルのない客じゃない?」といった賛同の声の一方、「本来来るはずの客が食べれなくなるのおかしくない? 違反者は自分さえ良ければいいから違反するのであって、この方法じゃ違反者いなくならなくないか…?」「ここの場合は駐車場が1台しかないのも問題だと思うんだよなぁ」「だったら提携駐車場増やせばいいじゃん。客のモラルに頼る時代は終わったんだよ!」など、さまざまな反応が寄せられている。

 一連の対応について、同店の店主は「ありがたいことに土日ですと多い時で30名様前後のお待ちの列ができる状態となっております。一方で、当店では駐車場を1台確保しておりますが、他のスペースが空かず台数を増やせていない状況です。(店舗から)30メートル先にセブンイレブンがあり、そちらに駐車し当店にご来店されるお客様がおられ、セブンイレブンのオーナー様からご指摘をいただいておりました。以前は張り紙を貼る程度の取り組みでしたが、現在では来店時にスタッフが全員のお客様に口頭で駐車確認を行い、確認札をお渡してから食券を買っていただいております」と経緯を説明。

 店舗では現時点でできる限りのことはすべてしているというが、「それでも中にはウソをつかれるお客様がおられ、駐車問題がゼロになりません。今回もその問題が起こり、お食事中のお客様に確認したところ、その時は停めていないと主張されたのですが、後に停めたと認めるといった問題がありました。当店のお客様がセブンイレブンに駐車されるのは、営業妨害をしているのと変わらないので、発覚した時点で営業を止めているのですが、採算が合いません」と苦しい実情を吐露する。

 同店では来店客に向け、「他の店舗様と来店時のオペレーションが違うため不安になられる方も中にはおられると思います。少しでも心の負担を取り除けるようスタッフ一同お客様、近隣住民の皆様の視点に立ちながらこれからも気配りと活気を大切に日々精進してまいります。これからも何卒よろしくお願いいたします」と理解を求めている。ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム