自動車を購入すると、各種の税金がかかります。購入時期によって税額が異なる税金もあるため、税金の知識を身につけて活用することで、車を購入するときにお得になることもあります。   本記事では、税金がお得になる自動車の買い替え時期を解説します。自動車の購入を検討している人は参考にしてください。

自動車購入にかかる税金

自動車を購入するときには、さまざまな税金を支払う必要があります。そればかりではなく、購入してから毎年かかる税金もあります。
 
そのため、自動車を購入する場合は税金がどれだけ負担になるのか、節約できる方法はないのかということも意識する必要があるでしょう。まずは自動車購入に必要な税金の種類から解説します。

 

自動車購入にかかる税金の種類

自動車購入時にかかる税金は以下のとおりです。
 

・自動車税/軽自動車税……4月1日時点での所有者に毎年課せられる地方税。車の種類や排気量などによって税額が決まる。
・自動車重量税……新規登録や車検時に自動車の重量等に応じて課税される国税。
・環境性能割(旧自動車取得税)……自動車取得時に取得価額の0〜3%かかる地方税。
・消費税……自動車を購入するときに取得価額の10%がかかる国税。

 

買い替えのタイミングが影響する可能性があるのは自動車税

自動車にかかる税金は、消費税を除けば車種や排気量、重量、排ガス性能等によって税額が変わります。しかし、自動車税に関しては、自動車を購入する時期によってお得になる可能性があります。
 
普通車の自動車税は4月から翌年3月までを1年度として、購入月の翌月から3月までの分を一括で支払う仕組みです。つまり何月に購入しても、翌月から次の3月までの期間の自動車税を月割で支払うことになります。
 
例えば1年分の自動車税が2万5000円の場合、4月に購入すると11ヶ月分を支払うので、自動車税は2万5000円×11/12=2万2900円です。
 
いつ購入しても、自動車税は利用できる期間に比例するので大きな損得はありませんが、なるべく1日に近い日付で購入すれば利用できる期間が長くなりお得になります。ただし、軽自動車の場合は普通車のケースには当てはまりません。

 

自動車税は普通車と軽自動車で違いがある

軽自動車も普通車と同様に、4月1日時点の所有者に対して自動車税が請求されます。しかし、普通車のような月割制度はないので、4月1日の所有者が1年分をまとめて支払い、年度の途中で売却しても自動車税は還付されることはありません。
 
そのため、購入する時期としては4月2日が最適で、自動車税の負担なしで1年間利用できます。反対に軽車両を売却する場合は、自動車税が還付されないので3月中に売却すると自動車税が無駄にならないことになります。

 

買い替え時期に関係なく節税する方法

自動車税や軽自動車税は買い替え時期によって、節税やお得になる場合がありますが、買い替えや購入時期に関係なく節税する方法もあります。自動車税だけでなく自動車に関連する税金では以下の節税方法があるので参考にしてください。
 

自動車税……軽自動車の自動車税は一律であるものの、普通車は排気量がなるべく少ないほど安く、自家用車よりは営業車が安くなる。
環境性能割……一定の排ガス規制に適合し、燃費性能が良いものほど安くなる。3%が標準で0〜2%まで下がる。
重量税……一定の排ガス規制に適合し、燃費性能が良いエコカーほど軽減され免税もある。

 

買い替えのタイミングで得をする可能性があるのは自動車税、特に軽自動車は買い替え時期に注意しよう

自動車税がお得な自動車の買い替え時期は、普通自動車なら毎月1日で軽自動車なら毎年4月2日です。ただし、普通自動車は自動車税が安くなるわけではなく、同じ自動車税で利用できる期間が長くなるだけです。
 
しかし軽自動車は4月2日に近いほど自動車税が無料で長期間利用できるので、軽自動車を購入するときは購入時期に注意しましょう。ただし、軽自動車を手放す場合は自動車税が還付されない点にも留意しましょう。

 

出典

総務省 自動車税
国税庁 No.7192 自動車重量税のあらまし
東京都主税局 自動車税環境性能割 | 税金の種類
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー