EV車と通常のガソリン車のけん引方法の違いは?
EV車のけん引方法は、通常のガソリン車と異なるのです。
本田技研工業株式会社の「FIT EVレスキュー時の取り扱い」では「けん引要領」としてこのような注意書きがあります。
「前輪が接地した状態でけん引されると、モータが回転してシステムにダメージを不える場合があります。 」
EVの動力源であるモーターは、電気を流すと回転する仕組みになっていますが、逆に外側からの力でモーターの軸を回すと、電気を発電してしまうのです。そのため、EV車をけん引する際には、必ず前輪または4輪を持ち上げながらけん引をしなければいけません。
EV車のけん引ってどれくらいお金がかかるの?
それでは実際に、EV車のけん引サービスを提供している企業の料金を見ていきましょう。
電欠駆けつけサービスの料金
ENEOSホールディングス株式会社では、電欠が発生した際に、24時間・365日現場に駆けつける「電欠駆けつけサービス」を提供しています。サービスの概要は以下の通りです。
表1
サービス内容 | 現場給電 近隣50キロメートル圏内の急速充電器までのけん引 |
料金 | 1回でも充電利用実績があれば無料(条件あり) それ以外は1回当たり3万3000円(税込み) |
※ENEOSホールディングス株式会社「電欠駆けつけサービスについて」を基に筆者作成
JAFロードサービスの料金
一般社団法人日本自動車連盟(JAF)でも、電欠が発生した際に、充電ステーションまで搬送するロードサービスを提供しています。サービスの概要は以下の通りです。
表2
サービス内容 | 充電ステーションまでのけん引 |
料金(JAF会員の場合) | 20キロメートルまで無料、 20キロメートル超過1キロメートルごとに830円(税込み) |
料金(JAF非会員の場合) | 基本料:1万5700円〜(税込み) けん引料:1キロメートルごとに830円(税込み) |
※一般社団法人日本自動車連盟(JAF)「ロードサービス料金表・作業工数表」を基に筆者作成
EV車の電欠に備え、自分に合ったサービスを把握しておこう
通常のガソリン車がガス欠を起こすように、EV車もバッテリーがなくなれば電欠を起こします。JAFなどの提供するロードサービスでけん引してもらうこともできますが、電欠駆けつけサービスなどを活用することで、現場まで給電に来てくれるため、レッカー料金がかからずに済みます。
今回紹介した以外にも、さまざまなサービスがあります。万一の電欠に備え、自分に合ったサービスを調べておくとよいでしょう。
出典
本田技研工業株式会社 FIT EVレスキュー時の取り扱い
ENEOSホールディングス株式会社 電欠駆けつけサービスについて
一般社団法人 日本自動車連盟 (JAF) ロードサービス料金表・作業工数表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー