サッカーU-23日本代表は現地時間29日、AFC U-23アジアカップカタール2024・準決勝でU-23イラク代表と対戦した。この試合に日本は2-0で勝利し、今夏に行われるパリ五輪出場を決めている。中東メディア『WinWin』が、イラクが日本に敗北を喫した理由を分析している。

 日本は藤田譲瑠チマのパスに抜け出した細谷真大が技ありのゴールで28分に先制。続く42分に藤田のダイレクトパスを受けた荒木がゴールを奪った。前半だけの得点だったが、イラクの攻撃陣を0に抑えて、日本が決勝に進出となった。

 同メディアは、イラクが日本に敗戦した理由を4つ挙げている。1つ目はDFラインの深さだ。「DFラインの深さは日本と対戦したイラクのオリンピックチーム(U-23イラク代表)の最も深刻な問題だ。イラクの弱点をアドバンテージに日本がゴールを決めていた」と指摘している。さらに、「ラディ・シェナイシル監督は、ザイド・タシーンとアブドゥルハミド・アル・イマムという2人の中心DFの前にいるカラル・ムハンマド・フセイン・アリとザイド・イスマイルの動きを活性化させることで、コンパクトにしたかった」としている。

 2つ目は攻守の切り替えのスピードだ。「イラクは攻撃の開始が遅く、ディフェンスから攻撃に移っていた。これは日本を楽にしており、イラクにプレッシャーを与える上でベストなアドバンテージだった」と言及した。3つ目は今大会3ゴールで、エースのアリ・ジャースィムの孤立だという。日本がこの選手の選択肢を少なくさせたことにより、イラクの攻撃を停滞させていたと分析している。

 そして、4つ目はイラクにストライカーがいなかったことだという。イラクはセーラム・アーメドが34分に負傷交代。センターフォワードの負傷により、「オフェンス陣はリダ・ファディル・マヤリが入ったにもかかわらず、怖さがなくなってしまった」と指摘した。

 準決勝で日本に敗れたイラクだが、3位決定戦でインドネシアに勝利すればパリ五輪の出場権を獲得することができる。日本戦での反省を活かして、パリへの切符を獲得することができるだろうか。

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