私が小学生の頃の実体験についてお話します。家族で大好きなアニメの映画を楽しむはずが、思わぬトラブルでそれどころではなくなってしまいました……。
家族で映画館へおでかけ
当時私は小学4年生。普段から見ている大好きなアニメが映画化されるということで、母と妹と私の3人で映画館へ向かうことになりました。
妹は私より3歳年下でまだ小学1年生です。数日前から映画館へ行くことを楽しみにしていたのですが、当日実際に映画館へ到着すると妹の興奮度はマックスに。
映画館という、家で見るテレビとは違う大きなスクリーンや広い館内にかなりテンションが上がっている様子でした。
映画鑑賞
私たち家族はアニメが放映されるシアターに向かい、左から妹・私・母という座席順で座り映画を鑑賞することにしました。
映画が始まると、まだ小学1年生の妹はじっとしていられない様子で、そわそわしています。何度か座りなおしたり、予告CMを見て知っているものが流れると私に話しかけたり……。
そんな妹に私は姉として、「映画館はほかのお客さんもいるから、静かにしようね!」と注意しました。
しばらくは妹もじっと座って映画を鑑賞できていたのですが、少しするとやはりそわそわと体を動かしてしまう状況。
大きな音と衝撃
映画に夢中になっていると、妹の座席から「ガンガンッ」と大きな音がして座席が揺れました。
私は「やっぱりじっとしておくのは難しいのかな?」と感じ、妹のほうへ目をやります。すると、妹がとても怯えた表情で私を見ていました。
先ほどの大きな音と揺れは妹の行動ではなく、後ろの座席の人が妹の座席を蹴った振動だったとわかりました。私と妹はただただ怖くて小さく縮こまっているしかできません。映画が終わるまで2人で寄り添い怯えていました。
結末
映画が終わり明るくなった館内で初めて妹の座席を蹴っていた人の顔を見ると40代くらいの男性です。私たちはその男性が怖くて、一目散にその場を離れました。
その後、右隣に座っていて状況に気がついていなかった母に映画鑑賞中の出来事を話し、母は映画館の人に報告してくれました。
確かに映画館という場所でじっとしていられない妹にも非はありますが、小さな身長で何度か座りなおしたくらいで、成人男性の座席からスクリーンが見えないことはなかったはず。
ましてや子供向けのアニメ映画で、大人に座席を蹴られて怯える体験をすることになるとは、思いもしませんでした。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Emi.A