晴海フラッグ

別な事例も見てみましょう。東京五輪の選手村の跡地で分譲されている大規模マンション「晴海(はるみ)フラッグ」が、よく売れています。

好調の要因は、賃貸を含めて4000戸以上になる一大タウンで都心に近く、オリンピックレガシーがあるから、などと言われていますが、最大の理由は、分譲価格が周辺相場に比べて2〜3割ほど安いことです。

競争率は一部住戸で200倍になったなどと喧伝されましたが、これには裏があります。

2023年6月に行なわれた高層棟の分譲から、申し込み名義1者あたりの申込可能な住戸を、2戸までに制限をかけました。

実は、それまでの分譲では不動産業者が5戸、10戸などとまとめて申し込む事例が後(あと)を絶(た)ちませんでした。

周辺相場に比べて大幅に安い住戸をまとめて仕入れて転売することを目的にした業者買いです。

これが目に余るようになったため、制限をかけたのです。