内閣府が公表した「令和5年版高齢社会白書」によると、令和元年時点の健康寿命は、男性が72.68年、女性が75.38年と年々延びているそう。「超高齢化社会」の現代、年を取ることに落ち込んでしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、50万人の悩みと向き合ってきた92歳の聖心会シスター・鈴木秀子さんは「年を取るって、素晴らしいこと」と話します。今回は、その鈴木さんの自著『あなたは、そのままでいればいい』より、人生100年時代を軽やかに生き抜くヒントを一部ご紹介します。

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生きていれば、良いことも悪いことも起きる

1日には昼と夜があり、1年のうちには天気のいい晴れの日と雨や曇りの日があります。

光があれば闇があり、表があれば裏があり、若いときもあれば老いるときもあり、生があれば死もあります。

草花や樹木は土から上の茎や葉や花だけでなく、ふだんは見えない土のなかの根っこの部分も含めて、すべてでひとつです。

人は生きていれば、良いことも悪いことも両方が自分の身に起きてきます。