Image: Kyle Barr - Gizmodo US

最強スペックからお手ごろ版、その間のいろいろまで、層が厚くなりました。

ついにゲーミングノートPCの時代が開花しつつあります。この数年で大手PCメーカーもゲーミング用ブランドを打ち出すようになり、価格帯も(一般のPCより高めにはなりますが)かなり幅広くなりました。とはいえ、別に「ゲーミング用」と謳ってなくてもゲームはできるし、逆にゲーミングPCを仕事に使うのも全然アリです。

ゲーミングノートPCを選ぶポイントとしては、CPUやGPUが高性能ってことだけじゃなく、画面のきれいさを含めた外見や音、使いやすさ、持ち運びやすさなどがあります。そしてもちろん予算があります。どこかで妥協する必要も出てきますが、どこで妥協するかは人それぞれですね。

そんなわけで、いろんな角度からお勧めのゲーミングノートPCを探してみました。

王道を行くなら:Lenovo Legion Pro 7i

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ゲーミングノートPCというと、ぶ厚くて、高価で、熱気をガンガン吹き出してはバッテリーを見る見る減らしていくマシンを想像されると思います。そしてLenovo Legion Pro 7iは、そんなマシンそのものです。でも、それはこの16インチマシンに、可能な限りの性能と機能が詰め込まれていればこそなんです。

Lenovo Legion Pro 7iはフルサイズのキーボードに数字キーも備え、ゲーミング用らしくキーごとのRGBライトも光ります。ポートは左右両サイドと背面にずらりと並び、CPUはIntel Core i9-14900HX、GPUはNvidia RTX 4090 Laptop GPUを載せられます。それでもお値段は、RAM 32GBで3,640ドル(日本価格47万2780円)に収まってます。

ただ欠点もないわけじゃないです。たとえば筐体の内側がちょっと軟弱で、手首を置いてるだけでつぶれる感覚があります。キーボードやトラックパッド、2,560×1,600の画面は問題なしですが、バッテリーはバランスモードにしてても数時間でなくなります。

それでもこの価格にしてこの内容は素晴らしく、ここで紹介するゲーミングノートPCの中では総合ベストだと思います。

ミッドレンジなら:Alienware m16 R2

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サーマルシェルフをなくしてリデザインされたAlienware m16 R2は、僕が今年使った中で一番使いやすいゲーミングノートPCになるかもしれません。キーボードにはしっかりした重みがあってキートラベルが深く、しっくり来るんです。トラックパッドも滑らかで、ライティングゾーン設定ができることで、目にもちょっと優しいです。パームレスト部分も頑丈で、程良いホールド感があります。

Alienware m16 R2に搭載できる最高のCPU/GPUは、Intel Core Ultra 9とRTX 4070で、ほとんどのゲームで十分なフレームレートを確保でき、それでいてお値段2,100ドル弱(日本価格約31万円)に抑えられます。最小構成はCore Ultra 7とRTX 4050搭載で1,500ドル(日本価格約25万円)ですが、それでもRAMが16GB、SSDが1TBなのは割と良心的じゃないでしょうか。

さらにディスプレイのリフレッシュレートは240Hzです。2,560×1,600のディスプレイは他社と比べてすごくきれいってわけじゃありませんが十分です。ただファンが最速で回っていても、ものすごく熱くなることがあり、それでパフォーマンスが下がるかもしれません。でも、ほとんどの場合、Alienware m16 R2は他のマシンより快適に使えると思います。

14インチなら:Asus ROG Zephyrus G14(2024)

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Asus ROG Zephyrus G14は先代もすごく良かったので、そこから数mm削って小さくなった2024年モデルがどうなったのか期待してました。結果として14インチのゲーミングノートPCとしては断然ベストだし、ノートPC全体で見ても最良なものの1つです。

Asus ROG Zephyrus G14は驚くほど軽いんですが、最大の構成ではRTX 4070とAMD Ryzen R9-9845HSを搭載できます。先代よりもGPUのグレードがちょっとだけ下がるんですが、AMDのCPUとDLSSにより、ベンチマーク結果は上々です。感触もしっかりしていて、キーボードやトラックパッドも悪くありません。背面のライトはカスタマイズでき、思い切り派手にしてもいいし、スタバでひっそりしたいときには地味にも設定できます。画面は明るく美しい有機ELで、ベゼルは細く眼福です。

お値段は1,600ドル(約24万円)からですが、RAMやGPUを積み増すとだいたい2,000ドル(約30万円)くらいになります。メモリがはんだ付けされていて後から交換できないので、長く使いたい人は最初にメモリ多めにしておいたほうがいいです。

最強を求めるなら:Razer Blade 16(2024)

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意外性がなくてすみませんが、お金に糸目を付けない場合、Razer Blade 16はやっぱりベストなゲーミングノートPCです。2024年モデルではディスプレイが有機ELになり、リフレッシュレートは240Hzです。さすがに軽くはないですが、それは最上の構成だとRTX 4090と、第14世代Intel Core i9 14900HXを搭載してるからです。

作りはしっかりしていて、ゲーミングやグラフィクス系作業に使うであろうポートはすべて網羅してます。ただ、キーボードが「普通」程度なのと、トラックパッドのパームリジェクションが不安定なのが玉にキズです。

Steamライブラリのゲームすべての限界を試したいなら、Razer Blade 16ではそれが可能です。ただし、その分、お値段は張ります。最小構成こそ3,000ドル(日本価格約44万円)ですが、ちょっと良い構成にするとすぐ4,000ドル(約60万円)を超えてきます。

お手ごろ版なら:Acer Nitro V15

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「お手ごろゲーミングノートPC」の判断が難しいのは、「お手ごろ」と言いつつ、一般的には全然手が届かないってことがありがちだからです。ゲーミングPCの中では、1,500ドル(約22万円)以下だと「安い」ということになりますが、その範囲でどこまでCPU/GPUのグレードを保てるかって問題になります。

AcerはこのNitro V15をはじめ、安めのゲーミングノートPCをしっかりラインアップしています。Nitroシリーズには1,000ドル(約15万円)を切るものもありますが、ディスプレイのリフレッシュレートは最大165Hzです。ベースモデルでは Intel Core i5-13420H とRTX 4050搭載ですが、1,000ドル足すとRTX 4060にアップグレードできます。メモリ32GBの構成でも1,200ドル(約18万円)です。

マシン全体の性能は良好なんですが、使いやすさという意味ではちょっと弱いです。キーボードはまずまずで、トラックパッドも滑らかなガラスというよりはゴワゴワした皮みたいな感触。ディスプレイもそこそこだし、バッテリー持ちも短いです。とはいえ、フレームレートにすべてを賭けるのであれば、この価格帯ではAcer Nitro V15に並ぶものはなかなかありません。

クラウドゲーミングなら:Acer Chromebook 516 GE

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ゲーミングエディションのChromebookは、クラウドゲーミングを念頭に作られたマシンです。売り文句的には、「ゲーミングPCほどお金をかけずに、フルのノートPCが使える」とされてます。

確かにAcer Chromebook 516 GEなら、最小価格650ドル(10万円弱)の手軽さで、一定のゲーマー気分が味わえます。ディスプレイのリフレッシュレートは120Hzと、Xbox Game PassにもGeForce Nowにも十分で、キーボードのRGBライトもあります。

ただし、クラウドゲーミングするなら、そもそもゲーミングPC以外の選択肢も検討したほうがいいと思います。Steam Deckライクなコントローラー一体型のデバイスがいろいろ出てるし、なんならスマホだっていいんですよね。それに一般的なノートPCだって、Wi-Fiがしっかりしてれば十分クラウドゲーミングできるんです。

Macなら:M3 Max搭載 MacBook Pro 16インチ

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MacではまだまだWindowsほどのゲーム体験ができません。ですが、一応Windowsライクなゲームモードを導入したり、macOSネイティブでプレイできる大型タイトルを増やそうとしたりはしています。

もしMacBookでゲームがしたくて、予算的にも許容できれば、MacBook Pro 16でM3 Max搭載のものにした方がいいです。つまり、一番大きくてハイエンドで、グラフィクス系タスクに向けて作られたマシンです。『バイオハザード 4』や『Baldur's Gate III』といったMacに対応してるタイトルなら、最高の設定でも90FPSを割ることはまずありません。RAMは36GBだし、お値段3,500ドル(14コアCPU:日本価格52万4800円)もするので、当然といえば当然かもしれませんが。

Apple最高のノートPCにふさわしく、MacBook Pro 16ではほぼ何でもこなせます。ただ、ネイティブでプレイできるゲームの少なさ、特にハードウェアの限界に挑むようなタイトルの手薄さは寂しくなります。でも、Redditのr/macgamingみたいなコミュニティでは、いろんなタイトルをMacでプレイするためのリソースを長年集めてきています。WindowsやLinuxベースのゲームも、簡単じゃないけどがんばればできなくはないんです。

Lenovo Legion Pro 7i Gen 8 ノートパソコン ゲーミング 16.0インチ WQXGA IPS液晶 RTX 4080 インテル® Core™ i9 13900HX プロセッサー 32GB 1TB SSD 240Hz 3ms オニキスグレー 82WQ00CQJP 【Windows11】 440,800円 Amazonで見るPR !function(t,e){if(!t.getElementById(e)){var n=t.createElement("script");n.id=e,n.src="https://araklet.mediagene.co.jp/resource/araklet.js",t.head.appendChild(n)}}(document,"loadAraklet") Dell XPS 14 対 MacBook Pro。最新ノートPCの覇者はどっち? Dell(デル)のXPS 14とMacBook Pro。最新ノートPC比較対決。 https://www.gizmodo.jp/2024/04/dell-xps14-vs-mac-book-pro.html