女優の吹石一恵が、長谷川博己主演のTBS系日曜劇場「アンチヒーロー」(後9時)に桃瀬礼子役で出演していることが8日、同局から発表された。結婚、出産を経て、テレビ朝日系「アイムホーム」(15年)以来、9年ぶりのドラマ出演になる。

 吹石は、5日放送の第4話に写真のみのサプライズ登場。オンエア後、視聴者からは「まさかの吹石一恵!?」「サプライズが過ぎる!!」「お久しぶりじゃない!?」といった反響が多数寄せられていた。

 第4話では、主人公の弁護士・明墨(長谷川)の同僚弁護士・紫ノ宮(堀田真由)が保護犬施設「わんはっぴー」を訪問。掲示板に貼られていた古い写真には紗耶(近藤華)の幼少期の姿があり、その隣でほほ笑んでいたのが、胸に「ももせ」という名札をつけた吹石。すでに亡くなっていることも明かされた。

 第2話のラストでは、明墨が「REIKO MOMOSE」の名前が刻まれた墓に花を手向け、涙する場面が描かれており、つながりが判明。SNSでは「桃瀬さんが亡くなったのが6年前。倉田刑事(藤木直人)のターニングボイントとかぶっている」「明墨が検事を辞めた理由が桃瀬さんにあるのか」「何で亡くなったんだろ」「明墨と桃瀬さんは恋人関係だったと予想」などと考察合戦が繰り広げられている。

 吹石は「9年ぶりにお芝居の現場に立たせていただきました。久しぶりの現場は、作品に携わる皆さんが『アンチヒーロー』を唯一無二、かつ最高のドラマにするんだ!という情熱に溢(あふ)れていました。その情熱に触れさせていただき『やっぱり現場っていいな』と改めて感じることができました。本作品に参加できたこと、心より感謝いたします。先の読めない、強く引き込まれるストーリー展開。そんな魅力的な世界に、どう存在できたか。撮影を終えた今も少しの不安を感じながら、毎週のオンエアを楽しんでいます」とコメントした。

 同局の飯田和孝プロデューサーは「写真だけでの出演でしたので、後ほど、改めて発表できればと思っていたのですが、反響と問い合わせにお応えして、吹石一恵さんの出演を発表させていただきます」と、このタイミングでの発表になった理由を説明。「前回ご一緒したのは、11年前の日曜劇場『とんび』。“The昭和な不適切親父”に『年上コブ付きシングルマザー』と憎まれ口を叩かれながらも、強い意思を持って立ち向かっていく姿が脳裏に焼き付いていて、物語を作る中で、吹石さんに今回の役を演じてもらいたいと思っていました。桃瀬礼子は強くて、優しくて、儚(はかな)くて、愛と責任感に満ちた女性です。明墨にどのように影響しているのか、物語にどんなエッセンスを加えるのか、今後の登場を、動く桃瀬を楽しみにしてください」とコメントした。