巨人・高梨雄平投手が18日、出場選手登録が7年に達し、国内FA権の資格取得条件を満たした。

 ENEOSから16年ドラフト9位で楽天に入団し、20年途中に巨人にトレード加入。両親や愛妻、トレーナー、2球団の関係者に「本当に感謝です」と率直な思いを口にした。権利の行使については「僕、ジャイアンツが大好きなので、ジャイアンツがいい評価をしてくれたらそれが一番うれしい。ただ、(FA権を)持っていてその年にクビになる選手もいる。持っているだけでは意味がないなと思うので、ちゃんと今年しっかり働きたい」と表情を引き締めた。

 あくまで球界全体を見渡した上で、現行のFA制度については持論もある。Aランク(所属球団の年俸順1〜3位)、Bランク(同4〜10位)の選手を獲得した球団は、Aランクは選手+前年俸の50%の金銭、もしくは、金銭のみで前年俸の80%、Bランクは選手+前年俸の40%の金銭、もしくは、金銭のみの前年俸の60%の補償があり、Cランク(同11位以下)の選手を獲得した場合は補償なしとなっている。「先人の方たちが切り開いてやってきて、制度を作ってくれた方にめっちゃ感謝しています」とした上で、素直な思いを明かした。

  高梨は「他球団を見渡した時に、Aランクの選手が『じゃあFAします』となって、(獲得に乗り出す球団が)『うちの選手を出しても欲しい』という(魅力的な)選手が多分いっぱいいる」と言う。一方で、「Bランクだと『選手を出してまでは』というのが、移籍する上のハードルになる選手がいる。(人的補償で)選手を出してまで取るのはな、というのがハードルになる制度がちょっと微妙かなと。Cランクがなんで人気あるかと言ったら、それ(人的補償)がないからじゃですか。選手を出す必要がないから人気になるわけで」と、考えを説明した。