優秀な指導者に贈られる2023年度ミズノ・スポーツメントール賞の表彰式が23日、都内で開かれた。同賞の最高位に当たるゴールドを受賞した東洋大陸上部の酒井瑞穂・監督補佐兼競歩コーチは式に出席し、感謝と喜びの言葉を語った。

 23年ブタペスト世界陸上男子35キロ競歩3位の川野将虎(旭化成)らを指導する酒井氏は「身に余る光栄で、大変ありがたいです。小さいときからスポーツに携わりたくてスポーツを行ってきたのですが、最終的には支える側になりたくて、このような形でまさか評価していただけることに感謝しています」と笑顔で話した。同氏の夫で東洋大を3度の箱根駅伝優勝に導いた酒井俊幸監督も同席。司会者に紹介されて一礼。瑞穂氏の目の前の席に座り、温かいまなざしで見守っていた。

 ミズノスポーツメントール賞は、ミズノスポーツ振興財団が日本スポーツ協会、日本オリンピック委員会と共催で1990年度から制定。競技スポーツの強化・育成、地域スポーツの普及・振興に貢献した指導者を表彰している。会見に出席したスポーツ庁の室伏広治長官は「陸上界(のゴールド)では2011年度の私の父(室伏重信さん)以来となります。すみません、原稿にありましてので…」と恐縮しながら、酒井瑞穂氏の受賞をたたえた。

 ゴールドに続くシルバーには、フェンシング日本代表のボアダン・フランク・ヘッドコーチ、高津総合型スポーツクラブSELF理事長の菊地正氏、車いすバスケットボールの京谷和幸氏が受賞した。

 卓球女子の早田ひなを指導する石田大輔氏、アーティスティックスイミング日本代表ヘッドコーチの中島貴子氏、柔道の全日本女子コーチの上野順恵氏らが受賞した。