シドニー五輪柔道金メダリストの井上康生さんら著名アスリートによる炊き出しやスポーツ交流などが17日、能登各地で行われ、避難生活を送る住民や子どもたちと触れ合った。

 参加したのは井上さんのほか、アテネ、北京五輪の柔道金メダリスト谷本歩実さん、元ラグビー日本代表の廣瀬俊朗さんらで、能登半島地震の被災地支援活動を行う団体「NOTOTO」や経済同友会、日本オリンピック委員会、ボランティア団体「チームこのへん」などが協力した。

 避難所となっている珠洲市宝立小中では、栄養価の高い「ベコライス」や野菜スープ計180食分を提供し、被災者と交流した。同市若山町鈴内の上野郁雄さん(71)宅では、壊れた家屋から畳やたんすなどを運び出した。

 穴水町穴水中では、生徒ともにラグビーを模したレクリエーションを楽しみ、羽咋市柔道館では柔道交流を行った。金沢駅では馳浩知事が一行と面会し、感謝と激励を伝えた。

 谷本さんは「実際の被害を見て、まだまだやらないといけないことがあると分かった。引き続き支援の輪を広げたい」と話した。