能登半島地震で大規模な火災が起きた輪島市河井町の朝市通りにこいのぼりが掲げられた。いまだ手つかずで残る焼け跡を背景に10匹が風になびき、取り付けた周辺の住民らは、再び子どもたちが集うような場所に再生してほしいとの願いを込めた。

 近くで写真館を営む曽又耕作さん(44)=河井町=ら日本青年会議所石川ブロック建設クラブのメンバーが朝市通り沿いに高さ約10メートルの支柱を立て、こいのぼりをはためかせた。曽又さんは「子どもたちが笑顔でいられるような場所であってほしい」との思いを託したとした。

 「子どもの日」の5月5日にはイベントを開催する。こいのぼりを写真に収めた中井春夫さん(87)=石休場町=は「青空を力強く泳ぐこいのぼりの姿に元気をもらった」と話した。