●目立つ応援割、人出好調

 「最高、めっちゃきれい」「見たことない花ばかりで感激」。砺波市で23日開幕したチューリップフェアでは、県外から観光客が大勢訪れ、多彩な花の装飾を楽しんだ。約7千人が来場し、平日開幕としてはまずまずの人出になった。能登半島地震の復興支援の北陸応援割を使ったり、ゴールデンウイークの混雑を避けたりして訪れた人たちに、富山の元気、魅力をアピールした。

 この日は朝方、小雨模様となったが、開会式が行われた午前10時半ごろには収まり、雨でみずみずしさを増したチューリップが出迎えた。来場者はチューリップタワーの上から地上絵を眺めたり、チューリップで装飾した回廊「花の大谷」を散策したりした。

 「びっくりした。こんなに素晴らしく、きれいに咲いているなんて」。初めて訪れたフェアに山田昇さん(68)=静岡県藤枝市=は興奮が抑えられない様子。運良く北陸応援割で砺波市内の宿もとれ、満足感いっぱいの富山旅になった。

 友人と2人で北陸応援割を利用して訪れた自営業河野光咲さん(24)=大阪市=は、入った瞬間、気持ちが盛り上がったという。花の大谷を歩き、「白と色とりどりの花が交じっていて面白い。映えスポットがたくさんある」と満面の笑顔を見せた。

 会社員の小寺宏和さん(68)=岡山市=は新設の展望デッキからの眺めを写真に収めた。「長崎のハウステンボスにも行ったことがあるが、こっちのほうが質が高い。1日じゅう回りたい」と笑顔を見せた。

 運営本部は開幕日に5割咲きを目指して準備を進めたが、7割咲きで初日を迎えた。それでも、開幕日に満開となった昨年より状況はいいと受け止める。夏野修市長は開会式で「あと3割の余地がある」と話し、植え替えや追加で、最終日まで来場者に楽しんでもらえるように努め、富山観光の牽引役を目指す考えを強調した。