FIA F3の第2ラウンド、メルボルン戦のレース1が行なわれ、マルティニウス・ステンショーン(ハイテック)が優勝した。

 レースは序盤から激しい展開。ARTグランプリのローレンス・ヴァン・ホーペンとクリスチャン・マンセル、ハイテックのステンショーンが、抜きつ抜かれつの激しいバトルを展開した。

 しかしその後方には各車が数珠繋ぎで連なる状態。次第にマンセルが脱落し、ヴァン・ホーペンもついていけなくなった。

 そうなるとステンショーンのひとり旅。後続を徐々に引き離していった。

 ただそんなステンショーンに近づいてきたのが、プレマのアルヴィド・リンドブラッド。レッドブル育成の一員であるリンドブラッドは好ペースで飛ばし、一時3秒以上あった差を、12周目には一気に1秒以下にまで縮めた。

 ただ14周目にセーフティカー(SC)が出動。このSCは、メインストレートでタサナポール・イントラフヴァサック(PHM)がトミー・スミス(VAR)をオーバーテイクした後、スミスがターン1のブレーキングでミスし、イントラフヴァサックに追突……彼のPHMのマシンがグラベルにハマったことで出動したものだった。

 17周目からレース再開。隊列の差が詰まり、残り4周の超スプリントレースとなった。

 先頭のステンショーンは、リスタート時に早めに加速する戦略で後続との差を開いた。リンドブラッドは若干加速が遅れ、後方のヴァン・ホーペンにプレッシャーをかけられたが、なんとかポジションを守った。

 ただステンショーンはタイヤが限界を迎えたか、ペースが上がらず、リンドブラッドがピタリと真後ろにつく。

 ただステンショーンはなんとかこれを凌ぎ、20周を走り切ってトップチェッカー。F3初勝利を手にした。2位にはリンドブラッドで、バーレーンでの開幕ラウンド、レース1の勝利に続く今季2度目の表彰台獲得となった。3位にはヴァン・ホーペンが入った。