サージェント、事前警告ナシの不正追い抜きペナルティに疑問符「順位を戻せと言ってくれたらよかったのに」
レース中盤に出動したセーフティカー中、サージェントがホームストレートを通過していた際に、ヒュルケンベルグがタイヤ交換を終えてピットレーンから本コースへと合流しようとしていた。ただヒュルケンベルグがサージェントよりも先に第2セーフティカーラインに到達したものの、サージェントはスピード差から自身が先にラインを越えたと考えていた。
そしてサージェントに対して、チームのピットウォールやFIAから「ポジションをヒュルケンベルグに返すように」というフィードバックはなく、セーフティカー出動中の不正なオーバーテイクを行なったとして、レース再開後10秒のペナルティが科せられた。
どれほど状況が分かりにくかったかを尋ねられたサージェントは次のように答えた。
「あそこは起伏があるし、マシンがかなり離れていると、状況が見えにくくなるんだと思う」
「僕としては、自分がずっと前にいると思っていた。接近しているとすら思わなかったし、僕としては議論の余地はなかった。だからレース終盤に、その話(ペナルティ)を聞いて少し不思議だった。FIAが何かしらフィードバックしてくれることってないのかな?」
「ずっとセーフティカーが続いていたのに、どうして僕にポジションを戻せと言わなかったのか分からない。もちろん、そう言われれば僕はそうした。でも僕の認識では、僕がずっと前にいたと思っていたんだ」
サージェントは10秒のタイムペナルティを受けて17位フィニッシュとなった。
予選でマシンとの一体感が感じられないとチームに訴えていたサージェント。ウイリアムズはレースに向けて、サージェントのマシンに大幅なセットアップ変更を実施した。
サージェントは、この変更でピットレーンスタートとなったものの、レース序盤は心強いペースがあったと考えている。
ただセーフティカー出動のタイミングがサージェントに対して不利に働いた上、ソフトタイヤ→ミディアムタイヤと繋いだ後に第3スティントで履いたハードタイヤを機能させることができず、F1キャリアの中で最も“苦しい”スティントのひとつになったという。
「良い瞬間もあれば、悪い瞬間もあった」とサージェントはレースを振り返る。
「ソフトタイヤでのスタートは好調だったと思うし、ミディアムタイヤに履き替えた時は本当に良い位置にいた」
「でも、もしあのセーフティカーがなければ、ミディアムからミディアムに繋いで走れただろうし、その方が僕に合っていたはずだ」
「僕らはハードタイヤを履いたけど、機能させることができず、すぐにフロントが壊れてしまった」
「そこから、本当に、本当に大変だった。最後のスティントはちょっと混乱してしまったし、これまでで最も苦しいスティントのひとつだった。この先、もっと上手くやれるかどうか見てみるよ」