ウイリアムズF1はオーストラリアGPでアレクサンダー・アルボンがクラッシュし破損させたシャシーを無事に修復し日本GPに臨んでいるが、この修復したシャシーはローガン・サージェントが使用することになった。

 アルボンはオーストラリアGPのフリー走行1回目で大クラッシュし、シャシーにまでダメージが及んでしまった。しかもウイリアムズはオフシーズン中に新車の準備を整えるのに精一杯で、スペアシャシーまで用意できていなかった……そのためチームは、やむなくローガン・サージェントを欠場させ、アルボンにマシンと出場機会を譲らせることを決めた。

 それから2週間が経過し、4月5日からは第4戦日本GPが始まる。ウイリアムズはクラッシュ直後に破損したシャシーをファクトリーに送り修復を進めており、日本GPに向けて修復が間に合った形だ。

 そして修復を受けた元アルボン車のシャシーだが、アルボンではなくローガン・サージェントが使用することになった。この決定には、再びシャシーを交換することに要する時間や負荷なども考慮されたようだ。

 日本GPではどのクルマを走らせるのか? そう訊かれたサージェントは「修理されたやつだ」と答え、さらに次のように続けた。

「マシンを元にもどすのは、メカニックにとってあまりにも負荷が大きすぎるからね。でも、シャシーの修復は思っていたよりも上手くいった」

 なおチーム代表のジェームス・ボウルズは、破損はサスペンションのインサート部分であり、中央部分にクラックが入ったりはしていなかったため、ドライバーが2台で違いを感じることはないと予想しているという。なお今回の修復によって、シャシーは100グラム重くなったようだ。

 ボウルズ代表はオーストラリアGPでクラッシュが発生した際には、すぐにスペアパーツがどれだけ厳しい状況にあるかを考えていたことを明らかにし、「チームとしてより成長し、真剣に努力している」と語った。

 なおウイリアムズは修復こそ間に合ったものの、日本GPでもスペアシャシーが足りていない状況に変わりはない。そして、もし再びクラッシュが起きた場合には、どんな対応をとるかはおおっぴらに話し合ってはいないとサージェントは語った。

 ただスペアがなくとも、走りに変わりはないとサージェントは語った。

「これは僕らが序盤3戦を通じて対処しなくちゃならなかったことと同じだ」

「サウジアラビアも同じ状況で向かっていたからね。もちろん、注意深くあるべきことのひとつだろう。でも同時に、難しいことでもある。このスポーツはF1だからね」

「安全になんてやっていたら、こんなところにはいない。だから実際のところ、質問にもならないことだ。真剣に自信をもってやって行く必要がある。そのうえで何も起こらないといいね」