岡山国際サーキットを舞台に行なわれた2024年のスーパーGT開幕戦で、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)が2位に入った。優勝した36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)からは11秒引き離された2位だったが、後半スティントを担当した中山は、「力強いレースができた」と今後に向けた手応えを感じたようだ。

 39号車DENSOは、予選で2番グリッドを獲得。決勝では終始100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTや38号車KeePer CERUMO GR Supraと争う展開となり、36号車au TOM'Sには大きく離されてしまった。終盤は100号車STANLEYとの一騎打ちとなったが、中山はなんとか凌ぎ切って2位となった。

 中山曰く、簡単なレースではなかったようだ。

「残り10周くらいのところでは余裕かなと思ったんですが、最後の5周くらいで(100号車STANLEYが)スパートをかけてきました。GT300との巡り合わせも悪くて、ちょっと離したかなと思ってもまた近付かれ、致命的なところで追いつかれる……辛いレースでした」

 そう中山は語る。

「でも2年前のここでのレースでは、2番手からスタートしたのにフィニッシュは8位……みんなにガンガン抜かれてしまって悔しい想いをしたんですけど、今日は2番手を守りきれた。勝った36号車にちょっと近付けた場面もあったので、チームとしては強くなったかなと思った部分もありました」

「チェッカーを受けた時、強いレースができたぞということを無線でも話しましたし、今年はやれるぞという自信にもなりました。守りのレースではありましたが、ヒヤヒヤしながら守ったわけじゃなく、展開さえ良ければ36号車に追いつけるぞと思えるようなレースでした」

「今までのSARDとは違うという自信が得られたゴールの瞬間でしたね」

 なお中山は終始100号車STANLEYを抑え込んだわけだが、そのバトルにより、今季からホンダ勢が投入しているCIVIC TYPE R-GTの強みが見えたと語る。

「今回初めてシビックと戦ったんですが、昨年(NSX-GT)とは強いポイントが変わっていました」

 そう中山は言う。

「直線の中間からすごく伸びてくるイメージです。中速コーナーも速いし、ストレートエンドも伸びる……結構手強かったです」

 ただGRスープラも進化しており、それを活かしてディフェンスに繋げたようだ。

「でもスープラも、アップデートによって低速コーナーのパフォーマンスが改良されたと思います」

「低速コーナーが速かったので、ヘアピンを曲がった後に引き離すことができました。1コーナーや2コーナー、アトウッドでは100号車が近付いてきますが、僕の方はヘアピンのブレーキングやターンインのフィーリングが良かったので、なんとか守り切ることができました」