F1中国GPのスプリントでは、フェラーリのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.のふたりが激しいチーム内バトルを展開したが、それぞれに異なる見解を有しているようだ。

 最終的にサインツJr.を抜いて4位でスプリントのチェッカーフラッグを受けたルクレールはレース直後、サインツJr.の“度を超えた”ディフェンスについてドライバー間で話し合いたいと明かしていた。

 そしてスプリントに続いて行なわれた本戦用の予選セッション後、ルクレールはサインツJr.と話して誤解を解いたと明かした。

「全て終わったし、大丈夫だ。問題ないよ」とルクレールは語った。

「常に個人的な会話だから、僕らの話し合いの詳細を全て明かすつもりはないよ。これはプライベートなモノで留めておくべきだけど、話し合いは上手くいったし、全て問題ないよ」

 しかしサインツJr.はメディアブリーフィングで、ルクレールの見解とは矛盾するような発言を行なった。

「見ての通り、このフォーマットではお互いにあまり話す時間が取れないから、実際、話し合いはできなかった」とサインツJr.は語った。

「僕らは多分、今夜話し合いをすることになるだろう」

 激しいバトルを繰り広げたふたりだが、ルクレールとサインツJr.は前へ進もうとしている。決勝レースではルクレールが6番手、サインツJr.は7番手からスタートする。

「刺激的なことは何もないよ。何か言うことも、何かすることもない」とサインツJr.は言う。

「スプリントでは本当にハードなレースをしたと思う。僕らは他のいくつかのマシンともとても激しいバトルをしたし、それについて文句はなかった」

「ただチームメイトとのスペースをできるだけ広く保つことが重要だった。僕はキャリアの中でいつも心がけてきたし、今後も常にそうするつもりだ」

「フェルナンド(アロンソ/アストンマーティン)との接触でマシンがダメージを負った後、僕は良くない位置にいた。フロアは完全に壊れていたし、タイヤには沢山の汚れがついていた。僕には何もできなかったよ」

 フェラーリドライバー同士のバトルはFIAスチュワードから記録されたものの、審議対象とはならなかった。一方、その前に繰り広げられたサインツJr.とアロンソの3番手争いでは、2台がターン7とターン9で接触した。

 スプリント後、スチュワードはこの接触の原因はアロンソにあると判断。接触によってリタイアとなっていたアロンソに対して、10秒のタイムペナルティとペナルティポイント3点を科した。