国内外の巨匠による名画コレクションで知られ、コロナ禍で休館していた仙台市青葉区の島川美術館が1年半ぶりに営業を再開した。現在、名画に加え新収蔵や初展示、人気現代作家らの作品150点を集めた収蔵展を開催中。今後、半年ごとに展示作品を入れ替えながら通年営業する。

 展示しているのは、日本画、洋画、びょうぶ絵など絵画が99点。ほかに陶磁器や西洋ガラス、彫刻などがある。新収蔵は9点、初展示は11点で、草間弥生さんの「花」やロッカクアヤコさんの「無題」など現代女性作家の絵画が、特に注目を集めそうだ。
 海外での評価が高まっているロッカクさんの「無題」は、パステルカラーを使い、少女のような人物を表情豊かに描いている。新収蔵ではないが、有名スポーツ用品メーカーなどとコラボする英国出身の人気アーティスト「Mr. Doodle」のドローイングも並ぶ。
 館の定番になっている横山大観や平山郁夫(元河北美術展審査員)らの日本画の大作も見どころの一つ。他に前田青邨、東山魁夷、加山又造、高山辰雄ら元河北美術展審査員の名品も並ぶ。
 洋画では安井曽太郎、小磯良平ら元審査員の競演が楽しめる。田中一村や岩手県一関市ゆかりの森本草介、楽焼など同館が誇る全国有数のコレクションも見られる。
 太田勇館長は「現代作家から巨匠まで幅広い年代の方が楽しめる展示となった。入場料も下げたので、多くの方に気軽に足を運んでいただきたい」と話す。
 開館時間は午前11時〜午後3時。金土日曜と祝日、お盆と年末年始は休館。入場料は大学生以上1000円、高校生500円、小中学生300円。連絡先は同館022(214)7080。