高速道路の車線上で停止しているトラックに、別のトラックがよけきれず衝突して大破する、NEXCO中日本の投稿した動画が、衝撃的な光景で危険性を訴えています。

突然視界にあらわれたトラック よけきれず

 高速道路を走行するトラック。ふと目の前には別のトラックが。車線上で完全停止しているトラックをよけきれず、衝突して大破――。
  
 NEXCO中日本 東京支社が公式SNSで投稿した動画が、衝撃的な光景で危険性を訴えています。いったい何が起こったのでしょうか。

 これは、2024年5月5日に投稿されたものです。

 動画では、衝突したトラック側のキャビンが大破する様子とともに、「高速道路上での車の故障は、追突による死亡事故に繋がります」という警告を発しています。

 高速道路では一定間隔で、路肩を広くした「非常停止帯」と呼ばれるスペースが設けられています。クルマが故障した場合、そこへ停止すれば、周囲の交通の支障にならずに済みます。

 しかし必ずしもそこまでたどり着くとは限りません。急に停止してしまった場合、車道のど真ん中で立ち往生となり、後ろから猛スピードでクルマがやってくる状態になります。

 高速で走行しているなか、前のクルマが車線変更したと思ったら、突然目の前に静止したトラックが立ちはだかることになります。もちろんそうした異変を事前にすぐ察知できるよう、運転中は常に前方と周囲に気を配らなければいけません。しかし気を抜いていると、冒頭の動画のように、トラックが突っ込んでくる危険性は大いにあるのです。

 同支社は、そもそも高速道路上で故障して止まってしまうこと自体を防ぐため、「出発前に、タイヤ、バッテリー、燃料などを点検すること」と呼びかけています。

 それでも高速道路上で止まってしまった場合、動画のように後ろから高速で突っ込まれたときに巻き込まれないよう、「車内に残らず、道路上に立たず、ガードレールの外など安全な場所に避難してください」と呼びかけています。

 なお、このような突入事故を防ぐために、クルマの車内には発煙筒や「三角停止板」の搭載が義務付けられています。もし、停止車両の後方に十分な安全が確保されていれば、十分な距離をとってこれらを地面に設置し、後方車両に危険を知らせて追突事故を防止しましょう。