ホンダの新型「アコード」はどのようなユーザーが購入しているのでしょうか。

ホンダの旗艦モデル「アコード」 支持するユーザー層は?

 ホンダは2024年3月8日、新型「アコード」を発売しました。
 
 国内におけるホンダのフラッグシップモデルとして1年ぶりの復活を果たしましたが、どのようなユーザーに支持されているのでしょうか。

 アコードは1976年に登場しました。若々しくスタイリッシュなデザインや高い走行性能などが支持される主力モデルです。

 日本では先代が2023年1月に販売を終了しており、アコードの歴史とともにホンダの国内ラインナップではセダンが消滅しましたが、今回、1年ぶりの復活を遂げています。

 新型は11代目で、2022年11月に北米で発表されました。北米やアジアなどの海外では先行して販売されているモデルが国内で投入されました。国内向けは、タイ生産の輸入車です。

 新型アコードでは、上質さや高い走行性能はそのままに、最新の運転支援システム「ホンダ センシング 360」を国内初採用したほか、先進感を高めた機能装備などが採用されました。

 ホンダ センシング360は、フロントセンサーカメラに加えて、フロントと各コーナーに5台のミリ波レーダーを搭載し、360度の周辺監視が可能になったほか、前方交差車両警報、車線変更時衝突抑制機能、車線変更支援機能が加わり、安全性能が向上しました。

 このほか、国内向けホンダ車として初めてGoogleを搭載しました。Google マップやGoogle Playによるアプリの追加以外にも、音声でナビやエアコン操作などが行えるGoogleアシスタント機能も利用できます。

 エクステリアは、先代に対しホイールベースと全高はそのままに全長を延長。ロー&ワイドでクーペのように流麗なフォルムを実現しました。

 フロントフェイスはフルLEDの薄型ヘッドライトを、リアには横一文字のテールライトを装備し、ワイド感を高めるとともに、サイドシルにブラックガーニッシュを施すことで上下幅を短く見せ、ボディの長さを強調しています。

 ボディサイズは全長4975mm×全幅1860mm×全高1450mm、ホイールベースは2830mmです。

 インテリアは水平基調のデザインを採用したほか、インパネなど手の触れやすい部分にソフトパットを採用。金属調フィルムをあしらったほか、トリムのステッチ縫製にもこだわるなど上質に仕上げています。

 さらに、HMI(ヒューマン マシン インターフェース)として、1つのダイヤルでエアコンやオーディオ、インテリア照明などをまとめてコントロールできる「エクスペリエンスセレクションダイヤル」を国内のホンダ車として初めて採用しました。

 インパネには12.3インチディスプレイと10.2インチのデジタルメーター、11.5インチ相当のヘッドアップディスプレイを採用し、先進感と視認性を向上させています。

 パワートレインは、新世代の2リッターハイブリッドシステム「e:HEV」を採用。新開発の高出力2モーター内蔵式のCVTを搭載し、トルクの向上とともに静粛性を高めています。

 合わせてコーナリング時にスムーズな車両挙動を支援する「モーションマネジメントシステム」を国内初採用し、回生ブレーキの強さを変更できる減速セレクターも6段に多段化するなど、走行性能の刷新も図りました。

 新型アコードの価格(消費税込)は544万9400円です。

 そんな新型アコードですが、ホンダ広報部によると発売から2ヶ月が経過した2024年5月上旬現在までに、約1800台を受注したと言います。

 ボディカラーは約50%が「プラチナホワイト・パール」を選択し、次いで「クリスタルブラック・パール」が約26%を占めています。

 購入年齢層は50〜60代が中心としており、先代モデルでは60代以上のホンダユーザーを中心に支持を獲得していたようですが、新型になり購入層の若返りを図ることができたと言えそうです。

 これについては、従来からホンダのセダンを乗り継いできたユーザーに加え、先進機能やインフォテインメントシステムの刷新など、最新技術を多く採用したことによって、新たな顧客層を取り入れることができたとみられます。

 なお、今後はさらに高度な先進運転支援「ホンダ センシング 360+(プラス)」搭載モデルが2025年に追加設定される予定で、こうした最新機能により関心を寄せる層からの支持も得ると予想されます。