今や多くのお店が手を出しているECサイト。店頭に行かなくても購入できるメリットは消費者にも店側にも大きいですよね。しかし、そんなECでの買い物が向いている人と向かない人がいるようです。今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、ご自身の奥様の体験から、ECサイトの向き不向きについて語っています。

ECが向かないお客様

人手不足が半端ではない現代では、商売をする上で、いかにして効率化が図れるかは喫緊の課題です。

人手がそもそも足りていないので、やりてくでもできないサービスなんて腐るほどあります。

それを無理してやってもお客様のためにはならないことがほとんどですから、やっぱり効率的にしてお客様にもスムーズにお買い物を楽しんでもらえる方が良い。

その最たるものがECでしょう。

店頭で買いたくてもなかなか足が伸ばせない、店員がバタバタしていてスムーズに買い物ができない。

でも商品は欲しいというお客様は、ECサイトがあるととても助かります。

自分のペースでゆっくり商品が選べて、必要なものが手に入るわけですからこんなに良いことはないわけです。

ただ、こういうECでの買い物が向かない人って一定数いるなという気がします。

もちろんその商品にもよるのですが、ECで買うのが得意ではない人は存在するのです。

僕がそう感じるのは、妻を見ているからです。

妻は自分の仕事にも絡んでいる雑貨類に関してはまったく問題ないのですが、洋服のこととなると途端にECが向かない人に変身します。

サイズがよくわかっていなかったり、自分に何が似合うかがよくわからないのと合わせて、これと決める判断力が洋服になると途端に無くなるのです。

だから延々とECサイトを見回っては、あぁでもないこうでもないと悩んでいて僕に最終判断を仰いできます。

僕は「これ」となったら即座に決済するタイプなので、なぜそんなに悩むのかがわからないのですが、これは決められるかどうか云々よりも、ECで服を買うこと自体が向いていないタイプだと思うのです。

決定的なのは、納得感が見つからないことでしょう。

洋服そのものを着ていないから、自分に合うかどうかが判断ができない。

それは当然のことなのですが、合わないとなった時の返品の手間だったりいろんなことを考えて納得ができず判断できないのです。

だから僕は妻に直接、「EC向いてないから買いに行ったほうが良いよ」と伝えています。

確実にその方が納得もできるでしょうし、失敗も少なく満足感も上がります。

同じお金を払うのであれば、ECよりも店舗の方が向くタイプなのです。

こういうのは良い悪いではなく、本人のタイプとして向く・向かないの話だと考えています。

各社のECサイトはそんな人でもより買いやすくするための努力を惜しんではいませんが、それらを加味しても向かない人はいます。

そんな人が店頭にいらっしゃった時に、僕なら「ECよりも店頭で買う方が良い」「店頭での接客が嫌ならこういう方法もある」と直接伝えると思います。

その方がお客様本人にとって絶対に良いという確信があるからです。

どうしても店頭に来られないなら、ECで買う時のコツだって伝えられるのが接客の良いところでもあります。

「困ったらこれだけ聞いてもらえれば大丈夫です」と連絡先を伝えても良いかもしれません。

店頭だろうとECだろうと結局はお客様がいかに買いやすい状態を作って差し上げられるかが、商売の要です。

どっちが良い悪いではなくその点に集中して考えてみると、売る側としてやるべきことは自然と見えてきます。

今日の質問&トレーニングです。

1)ECが向く人、向かない人の特徴はそれぞれどんなものだと思いますか?

2)ECで買うのが向かないお客様がいらっしゃったら、あなたはどのような接客をしますか?

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