人気アイドルグループ『Snow Man』のメンバー・ラウールが主演を務める映画『赤羽骨子のボディガード』。人気コミックの実写化ということもあり期待が高い同作ですが、一部メディアが「ラウールの相手役が決まらない…」と報じています。これに、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが反応。難航するヒロイン役の候補、そして世間を賑わすジャニーズ事務所問題の影響度について解説します。

『Snow Man』ラウールの相手役が決まらない?

単にスケジュール調整がうまくいかないのか、それとも何か特別な事情があるのか…一部芸能マスコミが『Snow Man』ラウールの新作映画のヒロインが決まらない事を伝えています。

新作とは現在『週刊少年マガジン』で連載中の『赤羽骨子のボディガード』の実写化映画。

ストーリー展開は、偶然、幼馴染でクラスメイトの“赤羽骨子”が殺し屋から命を狙われていることを知った“威吹荒邦”(ラウール)が高校卒業までの1年間彼女を守る…というものです。

この映画の“本気度”を感じるのは、演出を『ミックス。』『エイプリルフール』を手掛けた石川淳一氏が担当することです。

個人的には2017年10月公開の新垣結衣主演『ミックス。』は地方ロケ他で徹底取材していましたから私にとっては思い出深い作品で、『エイプリル〜』はテレビドラマ以来2度目の共演となった松坂桃李と戸田恵梨香が結婚に向けて仲を深めるきっかけとなった作品と言われています。

“赤羽骨子”にキャスティングされる女優は誰なのでしょうね…ヒントは2年前のラウール初主演映画『ハニーレモンソーダ』にあるような気がします。

この映画でラウールと共演したのは大手芸能プロダクション所属の吉川愛と堀田真由でした。

興行収入10億円とも言われ、そこそこ実績を残した映画でスキャンダル的な要素も何も起きなかったことを考えれば、この芸能プロから再び誰かをキャスティングするのが基本路線となるでしょう。

『ハニー〜』で何も問題がなかったとしたら吉川愛と再共演も考えられるでしょうが、ネックとなるのは“赤羽骨子”がバリバリの女子高生という設定です。

20歳になったばかりのラウールはまだまだ制服に耐えられると思いますが、今年10月に24歳になる吉川は“いっぱいいっぱい”というところかもしれません。

吉川と堀田の事務所は彼女たちの後輩も順調に育てていて、トップアイドルとの共演で一躍人気女優になるチャンスを考えれば、2人より“より女子高生に見える”女優をプッシュしてくるかもしれませんね。

候補は桜田ひより、茅島みずきあたりと推測するも…

とすれば桜田ひより、堀田の事務所からは茅島みずきあたりだと私は推測しています。

無理のない女子高生役ということはもちろん、この2人は“全く手垢が付いていない”というイメージが石川氏の起用理由になるかもしれませんね…当然演技力も必要ですが。

少し前までは『ジャニーズ事務所』所属の人気アイドルグループのメンバーと共演することは、女優としてのステータスをステップ・アップさせるマテリアルのひとつと業界内では解釈されていました。

最近では『Snow Man』目黒蓮と『わたしの幸せな結婚』で共演した今田美桜、岩本照と『モエカレはオレンジ色』で共演した生見愛瑠がまさにこのパターンだと言えます。

もちろん彼女たちはそれなりにそれまでの実績を積み重ねての相手役にキャスティングされたわけですが、女優としての存在を知らしめるきっかけになったのがトップアイドルとの共演というのは間違いないところだと思います。

千載一遇のチャンス。だが、故・ジャニー喜多川氏による“性加害”疑惑の影響は大きい…

ではなぜこんな千載一遇のチャンスを苦慮するのか…冒頭の“決まらないヒロイン”の理由として考えられるのは芸能界における『ジャニーズ事務所』の“景色”が変わってしまったことでしょう。

故・ジャニー喜多川氏による“性加害”告発やそれに対応した事務所の態度、動向が大きな理由であることがいちばんの理由かと思います。

まだわかりませんが、ラウールが“飛ぶ鳥跡を濁さず”となればいいのですが…。

プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」

image by:Johnny & Associates, Inc., CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

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