意外と強い? アニオリや劇場版に登場する悪魔の実

 TVアニメや劇場版の『ONE PIECE(ワンピース)』には、原作には存在しないオリジナルの「悪魔の実」が登場します。とくに2022年8月6日に公開された映画『ONE PIECE FILM RED』に登場する「ウタウタの実」は強烈なインパクトを残しましたが、なかには「ウタウタの実」に負けず劣らず強い能力を持った実も存在しています。ファンの声とともに、アニメや劇場版オリジナルの「最強の悪魔の実」をふりかえってみましょう。

●ヒソヒソの実

「ヒソヒソの実」は、2001年に放送されたTVアニメ『ONE PIECE』第54話〜第61話のオリジナルエピソードに登場する少女、アピスが食べた「悪魔の実」です。動物と意思疎通をはかれるという能力で、どんな動物の心の声も聞くことができ、竜や海王類などの大型生物もその対象に含まれます。アピスが登場した際には、本編にまだチョッパーが登場していなかったこともあり、この能力は貴重なものでした。

「ヒソヒソの実」の能力自体に高い戦闘能力はないものの、あらゆる動物の心の声を聞くことで、戦局を読む力はかなり高いと考えられるでしょう。さらに、海王類とも意思疎通ができるという点では「古代兵器ポセイドン」であるリュウグウ王国の王女であるしらほしと同じ能力を持っているといえます。また、海賊王ゴール・D・ロジャーが持っていたとされる「万物の声を聴く力」との類似点を指摘するファンもいるほどです。

 さらにSNS上では「『ヒソヒソの実』が状況把握に秀でた能力だとすれば、覚醒すればエネル以上に広範囲の状況把握ができるのではないか」と考察する意見も見受けられました。このように「ヒソヒソの実」には、大きなポテンシャルが含まれているといえるでしょう。

●ラキラキの実

「ラキラキの実」は、2016年7月23日に公開された映画『ONE PIECE FILM GOLD』に登場する敵キャラクターのバカラが食べた「悪魔の実」です。触れた人間の運気を吸い取り、自分のものにできるという能力で、吸収した運気によって厄災をはねのけたり、対象者に不運を与えたりできることなどから、ファンのあいだで「最強ではないか?」とささやかれています。

 SNS上では「ラスボス級に強い『悪魔の実』だと思う」「嫌いな相手の運を奪って自分の運にできると考えると最強」など、「ラキラキの実」の能力を評価する声のほか「チートすぎ!欲しい!」「カナヅチになってもいいから『ラキラキの実』を食べたい」など、その能力を欲するファンの声が多く見られました。

画像は『ONE PIECE FILM Z』キービジュアル (C)尾田栄一郎/2012「ワンピース」製作委員会

「存在を消してしまえる能力」に戦慄するファンの声も

●モドモドの実

 2012年12月15日に公開された映画『ONE PIECE FILM Z』には、かつて「黒腕のゼファー」と呼ばれた元海軍大将であるゼット率いる「NEO海軍」の一員、アインが食べた「モドモドの実」が登場します。「モドモドの実」は、触れたものの時間を12年戻すことができる能力で、映画のなかではナミ、ロビン、チョッパー、ブルックがアインの能力によって若返るシーンがありました。

「モドモドの実」は単に相手を若返らせるだけではありません。触れた相手が12歳以下であれば、その相手を消滅させることができ、12歳以上であっても繰り返し触ればいずれは消滅させられてしまいます。

「対象の存在ごと消してしまえる」というこの能力を、最強の「悪魔の実」と認識するファンは多く、SNS上では「数回触るだけで存在を消してしまえるのはエグい」「消滅させるという方法だけではなく、強い人間の体を最盛期の状態に戻すこともできるのでは?」など「モドモドの実」の多方面での強みを指摘する声が多くあがっていました。

 このようにアニメ『ONE PIECE』では、オリジナルエピソードや劇場版に登場した能力が「原作に登場した『悪魔の実』よりも強いのでは?」と議論を呼ぶケースも少なくありません。新アニメシリーズ「THE ONE PIECE」の制作も決定したことで、さらに新しい「悪魔の実」が登場するのを期待したいところです。