鹿児島県十島村口之島沖で韓国籍ケミカルタンカー「キョヨン・パイオニア」(2577トン)が座礁した事故で、第10管区海上保安本部は26日、船舶所有者が手配したサルベージ会社が船内に残る重油の抜き取り作業を始めたと発表した。

 10管によると、日本のサルベージ会社が25日午後から作業している。同日午後の計測で、積み荷の化学物質「シクロヘキサン」が事故現場から約10メートル地点の空気中で確認されたが、海への流出はなく作業に影響はないという。

 事故を巡っては鹿児島区検が26日までに、業務上過失往来危険の罪で船長の韓国人男性(62)を略式起訴した。24日付。鹿児島簡裁は同日付で罰金30万円の略式命令を出した。