親子で楽しむ地域交流会「ちょうふファミリーファンタジア」が4月20日、調布駅近くの市立第一小学校体育館(調布市小島町1)で開催された。主催は調布青年会議所。(調布経済新聞)

 「ちょうふファミリーファンタジア」の参加型演劇「銀河鉄道の旅」でバルーンの列車から降車する参加者

 豊かな社会の実現を目指し活動する同会議所では、「ちゃんと、おもしろく。」を今年のスローガンに掲げ、「『おもしろい』で人を動かす」ことを意識した事業運営を行っている。調布の街を良くしようと思う人々が集い、街の課題を抽出して自分たちで解決しようとしがちだったが、今年は調布で活躍するさまざまな人々と積極的に交流し、一緒に活動することで、面白い場を作り、人が集まる街を目指す。

 同企画は市内を拠点に活躍する「劇団バナナ」とアートユニット「minglelingo(みんぐるりんご)」を中心に、さまざまな団体に参画してもらい、親子で楽しめ、参加者も主体的に参加できる地域交流イベント。

 目玉として用意したのは、参加型演劇「銀河鉄道の旅」。昨年9月に閉鎖された、鉄道レールを埋め込んだ調布駅近くの広場「てつみち」での公演を思い返し、「鉄道をモチーフにした演目にしたかった」と劇団バナナ主宰の草野七瀬さんが脚本・演出を手がけた。プロジェクションマッピング、ボイスパーカッション、ダンサーなど、プロとして活躍している人や団体を招き、列車に見立てた巨大バルーンや衣装などの舞台美術・広報はみんぐるりんごが担当。市内で再生プラスティックステーションを運営するPebbles(ペブルス)が小道具制作を担当した。

 事前予約した観客は、ペットボトルキャップから作った切符を持ち、プロジェクションマッピングで彩られたバルーンの鉄道に乗車して、演劇の世界に入り込む体験を楽しんだ。演劇以外にも、工作ワークショップ、駄菓子屋、紙芝居など、親子で楽しめる企画を行う団体も出店し、多くの親子が訪れる盛況のイベントとなった。

 西村啓佑理事長は「さまざまな人の協力があって、自分たちだけでは出せない色のイベントを作り上げることができた。たくさんの方々に来場していただき、子どもたちの笑顔も最高だった。調布青年会議所が企画して始め、現在では別組織で運営するイベントに成長したよさこいまつりのように、今回の新しいイベントが市民の生活を豊かにする持続可能な事業になれば」と話す。